キーワード ヒナゴン が含まれる動画 : 8 件中 1 - 8 件目
種類:
- タグ
- キーワード
対象:
ヒナゴンクエストⅢ フィールド曲/通常戦闘曲
「ぱふぱふ ぱふぱふ」
浅倉透がドラクエの名言を繰り返しながら、仰向けの男にヘッドマッサージをしていた。指圧を受ける男の顔には布が掛けられ、表情は見えない。
「どうだ ぼうず。わしの ぱふぱふは いいだろう」
この言葉には「うぷぷぷぷ。き、きもちいい」と返すのが礼儀だろう。しかし男は返事をしない。それには只のしかばねとは違う事情があった。
(中略 玄関の鍵を壊したはづきは修理の依頼を出した。そこに急用が入り彼女はやむなく事務所を離れる。はづきは透に連絡を入れて留守を任せたが、透が到着する前に事務所に泥棒が侵入してしまう。泥棒と鉢合わせた透は、顔を隠した彼をプロデューサーだと勘違いし頭皮の指圧を始める。泥棒は透を警戒していたが、彼女が持つ独特の空気に安らぎ心を開いていく。透に声をかけたいと泥棒は強く思った。しかしそうすると正体がばれてしまう。ならばせめて永遠に透の声を聞きたいと願うが、修理業者の到着が二人の時間を割いた。その時、泥棒に向けて透が衝撃の一言を放つ)
「あー、帰っていいよ。やっとくから、代わりに」
事務所を飛び出し、歩を緩めると透の事だけが頭に浮かんだ。修理業者を俺に会わせなかったのは、俺がプロデューサーではないと知っていたからだ。透が俺を逃がした理由を聞きたい。いや、正直に言えばただ声を聞いていたい。欲を言えば言葉を交えたい!気持ちよかったと伝えたい!これがプロデューサーならば、どれほど永く透と居られたのかと嫉妬した。
ふと鞄を見ると透が入れた絵本があった。それは子供の頃に見た冒険譚だ。
「ピース・オブ・エイト!」
格好いい男になりたいと憧れていた。自分の服を見る。シワのないスーツ、ほつれのないネクタイ。立派に見えるが、どれもこれも人を騙すために新しくしている。傷のない鞄、すり減りのない靴底。何もかも思い入れなどない。
「オキロ ノロマ!」
両手を見る。これだけが酷く汚れていた。着飾る事さえ出来ぬ黒色で透明に触れてはならない。きっと彼女は直ぐに汚れてしまう。惨めだが、この時に溢れた涙は透明だった。
後日、仲間と戦勝祝いをしてその日の収穫を見せあった。結局のところ何も変わらなかった。どんなに胸を打つ出来事を経験しようと人が変わることは難しい。しばし談笑しているとテレビの中のアイドルが歌い始めた。俺は無意識に、ゆっくりと口ずさんでいた。
「いつだって僕らは――」
慌てて口をつぐんだ。唖然とする仲間を見てバツが悪くなる。黙りこくっていると相手が先に口を開いた。
「お前変わったな」
……そうか、変われたのか。ならば今度こそ伝えよう。液晶越しに彼女を見て、次は臆面もなく言ってみせた。
「これ聴いてるとさ、気持ちいいんだ」
ヒナゴンクエストⅠ.Ⅱ 通常戦闘曲
阿久井徳次郎は悪徳記者である――
草木も眠る丑三つ時、彼が眠い目を擦りながらホテルの前に張り込むのには理由がある。
「市川雛菜によく似た女が男とホテルに入った」
ツイスタで見つけたくだらない文に彼の嗅覚が反応した。ホテルの前の背の低い垣根に身を潜めること5時間。噂の建物から目的の人物は一向に出てこず、たまらず阿久井は集中力を欠いた。スマホを操作しヤフーに寄稿した自身の記事を開く。よせばいいものを記事についたコメントを確認し舌打ちした。なにせ阿久井の書く嫌らしい記事はすこぶる評判が悪い。記事が嫌なら見に来るなと彼は毒づいたが、わざわざ酷いコメントを見に行く己が言える事かと気づいて自嘲した。実のところ彼自身が質の悪い記事だと認めていた。それでもやめないのは彼なりのポリシーゆえだ。
阿久井徳次郎は必要悪である――
懸命な女性を騙して甘い蜜を吸う悪人が跋扈する芸能界。そこで軽率な真似が出来ないように目を光らせるのが彼の仕事だ。自身の存在が業界の襟を正すと阿久井は信じていた。ままならぬ世論に気を揉んでも仕方がない。阿久井は欠伸をかいて空に目をやる。珍しく綺麗な星空で、さながら海に輝く夜光虫だ。ホテルにいるのが本当に市川雛菜ならば、彼はノクチルに引導を渡すことになる。とすれば、今見ている星空は燃え尽きて二度と見られないのだろう、などと考えてる間に夜が明けた。
嗅覚に頼る阿久井も理性では分かっていた。ホテル絡みでアイドルの粗相はありえない。そんな間抜けが現れないように牽制するのが彼の仕事だ。無駄にした時間を金にするために、どんな記事をでっち上げようかと彼が思索した時――
「あは~♡プロデューサーのせいでこんな時間になっちゃった~♡」
突如知った声が聞こえ阿久井の体が跳ねた。
「雛菜が星空に夢中になったせいだぞ」
「やは~♡星空すごかった~♡雛菜盛り上がった~♡」
「よし、楽しく話せたな」
情報は本当だった!阿久井は高揚した。すぐにでも問い詰めたいが急いては事を仕損じる。そして努めて冷静に思考した時、事の重大さに気づいた。283プロの躍進は飛ぶ鳥を落とす勢いだが、唯一のプロデューサーがいなくなれば致命傷だ。全てを記事にすればノクチルに収まらず事務所が消滅する。阿久井の手が震えた。それは重責ゆえか、否、武者震いだ。
阿久井徳次郎は純粋悪である――
俺はホテルを出る二人の前に立ちはだかる。男は戸惑い、女はその陰に隠れて不安げに俺を見た。その表情だ。無垢な少女が曇る瞬間はたまらない。さよなら、透明だった君。他人の人生を雑に握る愉悦を噛み締めながら二人に声を掛けた。
「阿久井徳次郎と申します。ゆうべは おたのしみでしたね。」
ヒナゴンクエストⅣ Part.1
幼少の頃、ドラクエⅣを遊ぶ兄の隣で一緒にゲーム画面を見ていた。物語を理解せずとも何んとなしに楽しんでいたが、私は心の機微を知らない子供だったので、深い所を感じとる事は出来なかった。
ある日、兄がいつものようにファミコンを起動すると、デロデロと不快な電子音が流れた。呪いの曲だ––この忌々しい旋律が、心の準備も無しに耳に入る事ほど恐ろしい事も無いだろう。不意の出来事に驚いたが試練はこれからで、ほどなくして画面に表示されたメッセージに私たち兄弟は釘付けになった。
『おきのどくですが ぼうけんのしょは きえてしまいました』
この現象は初めて見るが、セーブデータが消えたことは子供でも分かる。恐る恐る隣を見ると、さっきまでニコニコと笑っていた兄の表情が消えていた。静寂で部屋が凍り付く。私は悩んだ。ここから黙って抜け出すか、声をかけるべきか。しばし逡巡していると、呪詛の瘴気に当てられて兄が狂い始めた。絶叫して手当たり次第に物を投げたかと思えば、逃げるタイミングを失った私の顔に腹いせの鉄拳が飛ぶ。何度となく殴りつけられた私はドラクエを恨んだ。セーブデータを消したドラクエのせいだ。この痛みは全てドラクエが悪いのだ。
電車に揺られながら、今朝見た夢を思い出して頬の傷を撫でる。呪いは私の顔に生涯の傷痕を残した。おかげで引け目の多い青春を過ごすハメを見たが、それは過去の話。今や私は人生の春を謳歌している。きっかけは雛菜だった。283プロに就職して彼女と出会い、心を奪われた。
事務所に到着し、リビングの扉を開ける。––絶句した。訳が分からないが、そこに半透明になった雛菜が横たわっている。鞄を投げて駆け寄る私に彼女が嘆いた。
「雛菜、毎日ごろ~んしたいだけなのに……」
雛菜は人間の幸せを食べる「本物の」妖怪だ。空気中にただよう幸福エネルギーを少しずつ吸収することで健気に生きてきた。しかし、今や世界はあまりにも不幸に満ちている。雛菜が摂取出来る栄養などとうに残っておらず、彼女はみるみるやつれていった。衰弱する雛菜が妖怪だと知った時は驚いたが、これは彼女に恩返しをする良い機会だと思った。私に人生の喜びを教えてくれた雛菜に、たくさん元気になって貰おう。弱りゆく彼女に、私は持てる限りの愛情を注いだ。
けれども全ては虚しく、いま雛菜が消えようとしている。嫌だ!彼女の体を揺すって何度も名前を呼んだ。
「今までありがと~、ばいばい~……」
取り乱す私の前で雛菜が笑って、消えた。存在の消失を感じたその瞬間、頬からドッと血が流れた。古傷が痛み、封じてきた思いがあふれだす。ドラクエが憎い。雛菜を消した世界が憎い。昔は分からなかったピサロの心が、ようやく理解出来た。<後半に続く>
ヒナゴンクエストⅣ Part.2
雛菜が消えて数か月が経っても、私の復讐心が色褪せることはなかった。ノクチルの活動は継続することになったが、どうも私には雛菜しか見えていないらしい。粛々と計画の準備を終えた私は、事務所でノクチルを待った。雛菜なき世に未練なし、伝言を終えたらこの命を終わらせよう。これから起こすことを考えて久々に楽しくなっていると、いつの間にか傍に人が来ていた。居たのは円香と小糸と……透はいないのか。
「おはようございますプロデューサー。あぁ、浅倉は遅れて来ますから。……は?何を言ってるんです?」「プロデューサーさん!落ち着いてください!危な、ぴゃあ!?」
私は雛菜への愛を高らかに語ると、呪いを置き土産にして窓の外へ飛び立った。
動画「ヒナゴンクエスト」とハッシュタグ「#呪シャニマス」は周到に用意された時限爆弾だ。とりわけ動画は下劣を極め、少女の頭を鍵盤に落として演奏するソレは地獄の様相を呈した。もし世界中に拡散されたヒナクエが爆発すれば、多くの犠牲者を出してドラクエの名に傷をつけるだろう。
「やってくれましたね。ミスター・草加次郎」
円香には爆弾処理の心得がある。彼の死を見届けた円香は速やかに行動を開始し、まずはハッシュタグ爆弾の解除に成功した。
動画爆弾の処理に取り掛かって数分。いくつかの工程を済ませて円香は拍子抜けしていた。あまりにも順調すぎる。まるでプロデューサーには復讐の意思が無いように感じた。それは生前の優しい彼を知る円香にはもっともな発想で、解体が易しいのも合点がいく。すっかり気を緩めた円香は爆弾処理の最終工程を迎え––自分の目を疑った。
『解呪方法:ヒナクエⅣ百万いいね達成』
無理だ!動揺した円香は努めて冷静を取り繕おうとするが、息つく間もなく動画が勝手に再生を始める。生首がヒナヒナと愉快に歌い出し、見る者の心を恐怖で押しつぶした。吸い込んだ息を喉に詰まらせ、円香が縮み上がる。そこに颯爽と透が現れた。
「持ってきたよ。世界中のいいね」
袋一杯のいいねを見せる透の姿に円香は微笑んだ。
––円香ちゃんが壊れちゃった。手を止めて透ちゃんの名前をうわ言のように呟いている。こんなの全然よゆーです!なんて強がってみるけど頭は真っ白で、流れる動画をただ最後まで見ていた。再生を終えた動画が黒煙を吐いて膨らみ始める。呪いの曲が何度も流れて部屋の中で反響し、現実味の無さに意識が朦朧とした。
『おきのどくですが ぼうけんのしょは きえてしまいました』
世界を揺るがした連続爆破テロはドラクエがきっかけで起こったのか。いいや、プロデューサーが愛を知ったが故だ。愛する者を失った彼はピサロとなり、とうとうデスピサロが為しえなかった本懐を遂げた。続きはpixivで
や〜は〜魂♡
モンキー・樋・グチィ
ロジハラの一味 / 船長
めざすは偉大なる”アイドル王”!!
子供の頃に青髪のアシャクラから預かったロジハラ調子がトレードマーク!夢は〝偉大なる航路〟(グラッドライン)を制覇し、〝アイドル王〟になること。それはどんな困難にぶち当たろうとも、決して揺らぐことはない!
後悔をしながら信頼できる仲間を集め、アイドル団「ロジハラの一味」を結成し、〝偉大なる航路〟を突き進む!数々の暴言を越え、名だたる相手を倒し、今やファン数15億の、大物ルーキーの一人だ!!
大食漢で、宴が大好き。神経質すぎる性格で周囲を振り回すこともあるが、常識にとらわれずに自分の信念で行動し、仲間からの信頼も絶大だ!
自由の空へ!ロジハラ調子に立てた誓い
幼少の頃、故郷のセーセキ村で出会ったアイドル・青髪のアシャクラ。友達になった彼女に憧れ、グチィは〝アイドル王〟になることを目指す。そんなグチィに自分の若き日を重ねたアシャクラは、近海のPに襲われたグチィを助け、思い出を失う。そしてライブの日、アシャクラにロジハラ調子を預けられ、グチィはアイドルとして再会することを誓うのだった。
そして10年後。大きく成長したグチィは、小さなボートひとつで大空へ漕ぎ出した。まだ見ぬ仲間や、暴言を夢見て!
チクチクの実の能力と、選ばれた者の力〝罵倒色の罵詈〟!!
チクチクの実の能力を身につけたチク人間で、言葉がトゲのように刺さり、打撃や銃撃が効かない。この能力を鍛え上げ、強力な口撃技や、全身をポンプのように使って身体能力を上げる〝ミスター〟などの技で戦う。
また、新たに〝罵詈〟を習得。とりわけ選ばれた者しか身につけられない〝罵倒色の罵詈〟を使いこなし、並の相手なら触れることなく倒すことができるほどに成長した!
大切なものは仲間!暴言!
性格は神経質でポエミー。面白そうだと思えばすぐに行動し、暴言のためなら覗きの危険もいとわない。また自分一人では後悔できないことを自覚しているため、仲間をかけがえのない宝物だと思っている。そんな性格だから多くの人を惹きつけ、仲間からの信頼も抜群なのだ。
注目度ナンバー1の超新星
〝最悪の世代〟といわれる億超えのファン数がかけられた大物ルーキーたちの中でも、グチィは最も注目されている一人。革命家ヒナゴンの娘であり、義妹ピェース救出のためにテレビ番組で大暴れするなど多くの騒動を起こした彼女は、MADや同人誌たちの標的となった!
【ラジオ】①-Ⅱ ひなゴンのごきげんよう
収録日:平成23年6月4日
参加者
3回生:ともかず
若本
1回生:ひないちご
ゴン
コロゾー(CV.>)
ダイスロール&トォォォオオオオオッック!!
ただそれだけ