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高度プロフェッショナル制度など含む“働き方法案”で攻防激化 野党は衆院通過阻止図る
働き方改革法案を巡って、厚生労働省は労働時間の調査データに誤りがあり、2割を削除しました。与党はこのまま成立させる方針で、野党は反発しています。
(政治部・佐藤美妃記者報告)
与党は「政策判断には影響を与えない」としていますが、野党は法案の撤回を求めています。
立憲民主党・蓮舫参院幹事長:「総理が『目玉』と言ったものは、何が何でも通すという極めて究極の忖度(そんたく)。立法府としては絶対に許してはいけないと思います」
ただ、野党も攻め手を欠いています。審議拒否への世論の批判が強かったため、5月16日も審議に応じています。さらに、日本維新の会と希望の党は与党と修正協議をして賛成する方針で、野党内の足並みも乱れています。一方、与党は23日には委員会で採決して衆議院を通過させる構えです。国会の会期は来月20日までですが、「延長は考えていない」と強気です。野党は委員長の解任決議案や大臣の不信任案を出すなど、あらゆる手を使って法案通過を阻止したい考えです。
「働き方改革」与党と修正協議へ、日本維新の会と希望の党が確認
日本維新の会と希望の党の党首が会談し、働き方改革法案を巡って与党と修正協議を行っていく方針を確認しました。
日本維新の会・片山虎之助共同代表:「働き方改革法案の修正協議を我が党と与党がやっていますけど、そのなかに希望の党のご要請もあるので入って頂こうと」
希望の党・松沢成文代表:「私たちの提案も多少でも受け止めてくれて修正に応じて頂けるのであれば、協議に入って実利を取ろうという方向になりまして」
働き方改革法案を巡っては、一部の専門職を労働時間の規制から外す「高度プロフェッショナル制度」について、立憲民主党や国民民主党などの野党は削除を求めています。しかし、維新と希望の両党は、大筋で受け入れる方針です。与党との修正協議では「残業時間の上限規制で人手不足の中小企業の経営に懸念の声がある」として中小企業への対策を求める方針です。
「会計検査院の言う通りになぜ森友学園土地価格を評価しないのか」
参議院予算委員会集中審議「外交・内外の諸情勢」 平成30年5月14日
麻生大臣、セクハラ事件で謝罪するも答弁内容に野党から抗議
衆議院予算委員会外交他諸課題集中審議 平成30年5月14日
関連
野田大臣「財務省セクハラ事件は、男性社会の問題・被害者視点の欠落が露呈した。」 sm33211656
福田淳一前財務事務次官“セクハラ”で麻生大臣「はめられた可能性」
財務省の福田前事務次官のセクハラ問題に関連して、麻生財務大臣は「はめられた可能性は否定できない」という認識を改めて示しました。
立憲民主党・尾辻衆院議員:「今もまだ福田前事務次官は、はめられたと思っていますか」
麻生財務大臣:「福田前事務次官がこれから裁判で色々されていかれるでしょうから。その段階ではっきりされることだと思うが、そういう可能性もあるということはよく言われている話。そういう可能性は否定はできません」
また、今回の件をセクハラと認めるかと問われたのに対し、「財務大臣としては認めるが、個人としては今の段階で本人が『ない』と言っている以上、あるとはなかなか言えない」と11日も認めませんでした。さらに、「セクハラ罪はない」という発言について「法律用語として正しく申し上げた」と改めて持論を展開しました。
尾辻立憲メンバー「セクハラと言う罪はない」麻生大臣「セクハラ罪はないだバカ」www
立憲民主党・尾辻かな子
【勝手に言換える】衆・財金委。立憲民主党・尾辻かな子「酷い発言がある『セクハラと言う罪はない』と今でも思われてるのか?」麻生太郎財務大臣「セクハラ罪はないと、間違わんで下さいね。大事な所ですよ。セクハラと言う罪はない何て言った事ありませんからね」 https://twitter.com/YES777777777/status/994746005340880896
柳瀬唯夫・元首相秘書官「3回面会」「総理指示は一切ない」と断言
加計学園の問題を巡り、柳瀬元総理秘書官は国会の参考人質疑で安倍総理大臣からの指示を否定しました。柳瀬氏はこれまで、愛媛県や愛媛県今治市の職員との面会は「記憶にない」としていました。しかし、県の職員が作成した備忘録には、学園関係者とともに面会した記録が残っていました。また、そこには獣医学部新設について「首相案件」という文言もあり、その真偽や柳瀬氏が面会した意図などが焦点です。
(政治部・村上祐子記者報告)
柳瀬氏は「加計学園の関係者と総理官邸で3回、面会していた」と初めて認めました。「記憶にない」としてきた答弁の事実上の修正になります。
柳瀬元総理秘書官:「加計学園の方、その関係者の方と面会した。私は今でも愛媛県や今治市の職員の方が同席者のなかにいたかどうかは分からないが、10人近くの同席者のなかで愛媛県や今治市の方たちがいたのかもしれない」
また、「首相案件」という発言をしたかどうかについては、「そもそも首相という言葉は使わない」と否定しました。
立憲民主党・長妻代表代行:「首相案件ということをおっしゃったのか」
柳瀬元総理秘書官:「3年前、自分がどう言ったかって一言一句覚えているわけではない。私が申し上げたのは、総理が獣医学部の新設の解禁というのを政府として早急に検討していきたいと言った案件であると」
また、安倍総理には「報告したことも、指示を受けたことも一切ない」と断言しました。ただ、柳瀬氏は「国家戦略特区で外部の人と会ったのは加計学園だけ」とも述べました。10日午後からは参議院での質疑が行われます。野党としては、安倍総理の関与の有無についてさらに追及する方針です。
蓮舫「あなたの記憶は自在になくしたり思い出したりするものなのですか」
参議院予算委員会 平成30年5月10日
参考
柳瀬:「私が記憶を調整していることは全くない。一貫して今治市や愛媛県の方とお会いした記憶はないし、加計学園やその関係者とお会いした記憶はある」「(昨年7月、柳瀬氏は国会質疑で今治市職員と面会したか)記憶にない」
蓮舫:「(国会で)聞かれていないから言っていないというだけだ。不誠実ではないか」
柳瀬:「一つひとつに答え、結果的に全体像が見えにくくなった。国会の議論を混乱させ、深くおわび申し上げたい」
国会審議タイムライン
https://www.asahi.com/articles/ASL595V6RL59UEHF01G.html
柳瀬唯夫・元首相秘書官「加計学園関係者と官邸で会った3回は覚えている。」
衆議院予算委員会 平成30年5月10日
参考
2015年4月のほか、その前と後の計3回、加計学園側と首相官邸で面会した。「官邸で会った3回は覚えている。それ以外は覚えていない」。安倍晋三首相が自らの別荘に友人らを招いたバーベキューの際に加計学園の理事長と事務局長に会った。「それ以外に会ったかどうかは覚えていない」。かかった費用については「総理側のご負担だと理解している」。
国会審議タイムライン
https://www.asahi.com/articles/ASL595V6RL59UEHF01G.html
立憲民主党:TPP整備法案に関する趣旨説明・質疑
衆議院本会議 平成30年5月7日
【衆院本会議】TPP整備法案が審議入り 神谷議員が質問
https://cdp-japan.jp/news/20180508_0432
「高プロ」削除が柱 野党が“働き方改革”対案提出
野党が働き方改革法案への対案を提出しました。一部の専門職を労働時間の規制から外す「高度プロフェッショナル制度」の削除が柱になっています。
立憲民主党・長妻昭政調会長:「労働法制は働く人たちの健康や命や権利を守る最後のとりでである。(規制を)強めるべきところは強める必要がある。こういう理念は共通している」
立憲民主党と国民民主党はそれぞれ、働き方改革法案への対案を提出しました。両党とも、一部の専門職を労働時間の規制から外す高度プロフェッショナル制度は「長時間労働を助長する」などとして、削除を求めています。しかし、時間外労働の上限について、国民案が政府案と同じ月100時間なのに対し、立憲案は80時間とするなど違いも多く、一本化はできませんでした。両党は審議を通じて政府・与党に法案の修正を迫る方針です。
柳瀬氏の参考人招致を10日で合意 国会正常化へ
与野党は5月7日、大島理森衆院議長の仲介で国会の正常化で合意した。立憲民主党など野党の国会対策委員長は断続的に協議し、与党が提案した柳瀬唯夫・元首相秘書官(現経済産業審議官)の参考人招致を受け入れた。柳瀬氏の参考人招致は10日に行われる見通しだ。これを受け、野党は8日に開かれる衆院本会議に出席する。
与野党はこのほか、安倍晋三首相が出席する衆参両院の予算委員会集中審議を行うことでも合意した。財務省が森友学園の決裁文書を改ざんした問題では、改ざん前の文書を18日をめどに国会へ提出することも確認した。
立憲などは麻生太郎財務相の辞任や柳瀬氏らの証人喚問など4項目を要求し、4月20日から国会審議への出席を拒否してきた。
参考人招致では、加計学園の獣医学部新設をめぐり、柳瀬氏が2015年4月に首相官邸で学園関係者や愛媛県職員らと面会したことを認めるかどうかが焦点になる。愛媛県の文書には柳瀬氏が面会で「首相案件」と述べたと記されており、野党側は事実関係を改めて追及する構えだ。
https://www.asahi.com/articles/ASL5763FVL57UTFK01K.html
野党6党“審議拒否”から18日目 国会はいつ正常化?
「モリカケ」や「日報」「セクハラ」など問題が相次いで、野党が4月20日に「審議拒否」に入ってから5月7日で18日目になりますが、ようやく正常化に向けて動き出しました。今、国会では何が起きているのでしょうか。
(政治部・有馬央記記者報告)
7日朝から一日中、与野党の協議が断続的に続いていますが、参考人招致に誰を呼ぶのかなどでまだ折り合っていません。ポイントは、柳瀬元総理秘書官の国会招致です。柳瀬元総理秘書官は加計学園関係者との面会を認める考えで、野党側はその答弁を引き出せれば参考人招致でも構わないとして、審議に復帰する方針です。ただ、与党側は他の参考人も呼びたいとしていて、それに野党側が「柳瀬元総理秘書官の印象を薄めようとしている」として難色を示しています。そもそも、正常化に向けた動きは7日朝から表面化しました。審議をしない野党が世間の批判に耐えかねたといえそうです。ある立憲民主党の幹部は、連休中に地元に帰ると「野党が起き上がらないのはけしからん」と言われたとぼやいていました。立憲民主党の辻元国対委員長が衆議院の大島議長に事態打開に向けた申し入れをすると、大島議長は与党側に話し合いによる解決を促しました。参考人招致を巡って与野党が折り合えば、野党は早ければ8日の本会議から審議に復帰する見通しで、柳瀬元総理秘書官の参考人招致は10日にも実現するとみられています。
国会正常化へ動き 野党・立憲民主党、「議長裁定」に頼み
野党側は国会で柳瀬唯夫元総理秘書官の証人喚問などを求めて4月20日から審議拒否を続けてきましたが、正常化の動きが出ています。
(政治部・佐藤美妃記者報告)
自民党と立憲民主党の国対委員長会談が始まりました。審議復帰に向けた最終的な詰めを行っています。これに先立って辻元清美国対委員長は大島議長のもとを訪れ、審議復帰に向けた与党との橋渡し、いわゆる「議長裁定」を行うよう要請しました。
立憲民主党・辻元清美国対委員長:「真相解明の場を積極的に設けることや調査結果の提示などを強く立法府として求めて頂きたい」
野党が審議拒否を続ける間も与党は働き方改革法案などの審議を着々と進めていて、審議に復帰せざるを得ない状況でした。柳瀬氏が加計学園側との面会を認める方向に転じたことを審議復帰の理由にする考えです。与党側も強硬な国会運営を続ければ、世論の批判を招くとの事情があります。双方の思惑が一致して野党は8日の本会議から復帰し、今週中にも柳瀬氏の参考人招致が行われる見通しです。
「国民民主党」結成 共同代表に大塚氏と玉木氏
民進党と希望の党による「国民民主党」の設立大会が開かれ、民進党の大塚代表と希望の党の玉木代表が共同代表に選出されました。一方、国民民主党には両党の40人余りが参加せず、衆参両院で62人となり、衆議院では立憲民主党に次ぐ野党第2党にとどまりました。
民進党と希望の党による「国民民主党」は7日午後、東京都内のホテルで設立大会を開き、民進党の大塚代表と希望の党の玉木代表が共同代表に選出されました。
大会では党運営の要となる幹事長に希望の党の古川幹事長、総務会長に民進党の平野国会対策委員長、政務調査会長に民進党の足立政務調査会長、国会対策委員長に希望の党の泉国会対策委員長らを起用する人事が承認されました。
一方、国民民主党には民進党の岡田元代表や野田前総理大臣、希望の党の細野元環境大臣ら両党の40人余りが参加せず、参加者は衆議院で39人、参議院で23人の合わせて62人となり、衆議院では立憲民主党に次ぐ野党第2党にとどまりました。
希望の党は、松沢参議院議員団代表らが「分党」を求めたため解散し、玉木代表らの「国民党」と、松沢氏らの新たな「希望の党」に分かれ、8日にも「国民党」が「国民民主党」に合流する手続きをとることにしています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/2018050/k10011429521000.html?utm_int=detail_contents_news-related_001
「国民民主党」設立で 民進の27人が離党 うち10人が立民に入党届
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180507/k10011429601000.html
改憲どうなる 安倍総理メッセージから「2020年」消える
公開された安倍総理大臣のビデオメッセージからは「2020年」という時期が消えていた。
風が吹き付ける羽田空港に昭恵夫人とともに降り立った安倍総理。その総理のビデオメッセージが5月3日午後、憲法改正に関するフォーラムで公開された。憲法改正に変わらぬ強い意欲を見せる安倍総理。去年は2020年と施行を目指す時期にも踏み込んだが今年のメッセージからは消えた。モリカケが長引くなか、日報にセクハラと問題が相次ぎ、与野党の間で改憲の議論は進んでいない。各地では改憲に反対する集会も行われた。
立憲民主党・枝野代表:「数の力だけで押し切ってはいけないことを決めているのが憲法。憲法をないがしろにするゆがんだ権力を一日も早くまっとうなものに変えていく」
共産党・志位委員長:「安倍政権もろとも9条改憲のたくらみを葬り去ろうじゃありませんか」
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平和といのちと人権を!「5・3憲法集会」lv312791812
与野党の幹部が一堂に 憲法をめぐり“激論”
自民党が憲法改正案をまとめてから初めて与野党の幹部が一堂に会し、憲法を巡って激論を交わしました。
立憲民主党・枝野代表:「もし、急いで日本国憲法を変える必要があるとすれば、7条解散を禁止する。これがもっとも優先順位が高い」
自民党憲法改正推進本部長代行・船田元議員:「我が国でもいつでも(解散を)やれるんだ、そういう状況には一定の歯止めが必要。検討したい」
憲法をテーマにした討論会では、立憲民主党などが主張する総理大臣の解散権の制約に対し、自民党の船田議員が議論に前向きな姿勢を見せました。一方で、自民党の「国会で9条の議論をしよう」という呼び掛けに、立憲民主党の枝野代表が「誤魔化しながら説明している党と話し合う余地はない」と応じるなど、与野党の合意形成の難しさが浮き彫りになりました。
財務省・福田淳一事務次官辞任なら「退職金5300万円」に野党が反発
福田事務次官によるセクハラ問題で財務省は4月23日、辞任した場合の退職金は約5300万円となると明らかにした。これに対して野党側は、23日中の処分を求めている。
立憲民主党・尾辻かな子議員:「あしたの閣議決定、これで辞任が認められると普通の辞任ですから退職金が満額。これが本当に許されるのかと」
その退職金について、財務省は23日に5300万円になると明らかにした。
財務省・柳瀬護参事官:「単純に機械的に計算できるものでございまして、大体約5300万円という自己退職の場合ですけど」
希望の党・柚木道義議員:「国民の理解、得られるとお考えになりますか?」
財務省・柳瀬護参事官:「国民の理解については私から申し上げるのも差し出がましいかなと思っております」
福田次官の辞任が認められると退職金が満額支給されるため、野党側は23日中の処分を求めた。しかし…。
希望の党・柚木道義議員:「国民の理解、得られないということで今、要請をしてるわけですから」
財務省・柳瀬護参事官:「要請のほう、重く受け止めさせて頂きます」
希望の党・山井和則議員:「セクハラは認めない。処分もされない。満額5300万円くらいの退職金がもらえる。しっかり受け止めておりますと言うのであればね、きょう中に処分をして謝罪をすべきだと思うんですが」
財務省・柳瀬護参事官:「重く受け止めさせて頂きます」
財務省は人事権を持つ麻生財務大臣に要求を伝えるとしている。
立民などが応援した村越祐民氏、千葉・市川市長選初当選 “5野党共闘”再選挙制す
2017年11月の選挙で候補者全員が当選に必要な票を獲得できず、再選挙となった千葉県市川市の市長選挙は22日投票が行われ、立憲民主党、民進党、共産党、自由党、社民党が推薦する村越氏が、ほかの新人2人を抑えて初めての当選を果たしました。
これによって、市川市では市長不在の状態がおよそ4か月ぶりに解消されることになりました。
当選した村越氏は、「野党統一候補ということで、安倍政権への市民の怒りが少なからず追い風になった。待機児童の問題など課題は山積しているので、1つ1つ政策を実行したい。市長が不在だったので、市民の役に立てる仕事をしっかりしていきたい」と話していました。
落選した田中氏は、「与党が2つにわかれた状況で野党連合に漁夫の利を与える形となったが、自分の責任でもあり不徳の致すところだ。政治に対する国民の信頼が失われている状況での選挙となり、与党に対して厳しい目を向けていた有権者がいたことも影響したと思う」と述べました。
http://www3.nhk.or.jp/lnews/chiba/20180422/1080002086.html
「森友文書改ざん調査、日報問題、柳瀬氏喚問」 野党は審議欠席で徹底抗戦 与党側が要求全て拒否
再び国会が混乱しています。野党側が求めているのは、財務省による文書改ざんの調査結果の公表、麻生大臣の辞任と福田事務次官の罷免、自衛隊日報問題の真相究明、加計学園問題では柳瀬元総理秘書官の証人喚問です。しかし、与党側はすべてに対して「ゼロ回答」だったとして野党は反発。審議を欠席して徹底抗戦の構えですが、与党は野党抜きで審議を強行する方針です。
(政治部・河村勇紀記者報告)
ある与党幹部は「丁寧な国会運営をしてきたが、時間の無駄だった。方針転換する」として、対決姿勢を鮮明にしています。
公明党・井上幹事長:「要求が通らなければ審議を拒否するのはいかがなものかと。国民生活に必要な関連法案が国会に提出されているわけですから」
与党としては、このままでは働き方改革法案など重要法案の成立が危うくなるため、野党欠席のまま審議を進めています。一方、野党側は麻生大臣を続投させている安倍総理大臣への批判を強めています。
立憲民主党・福山幹事長:「安倍政権の政権運営がもはや限界に達しているのではないかと思わざるを得ない」
ただ、野党が審議拒否したことで、23日に安倍総理が出席する集中審議では柳瀬元秘書官の参考人招致が見送られることになりそうです。野党の幹部は「世論の反発や不満が高まるなかで、与党との我慢比べだ」として、一歩も引かない構えです。
財務省・福田淳一事務次官辞任の「異常事態」 安倍政権への影響不可避に
佐川前国税庁長官に続いて財務省の事務方トップが辞任することで、安倍政権への影響は避けられない事態になっています。
(政治部・有馬央記記者報告)
訪米中の安倍総理大臣はコメントを出しました。「誠に遺憾である。一層の緊張感をもって行政の信頼回復に向けて取り組む」としています。また、菅官房長官は、麻生財務大臣の責任について次のように述べました。
菅官房長官:「(文書改ざんの)全容が明らかになった時点で再発防止策を徹底して信頼回復に努めてほしい」
政府・与党としては財務次官の辞任をもって一区切りとしたいところです。一方、野党側ですが、立憲民主党は自民党に対し、麻生大臣の辞任を求めるとともに真相解明のための集中審議などを要求しました。
立憲民主党・福山幹事長:「異常事態を与党もしっかり認識して頂いてこのことについて誠意ある回答を求めたい」
野党は、要求が受け入れられなければ審議には応じられないとしていて、今後、与野党の攻防はさらに激しくなりそうです。
「麻生大臣の任命責任を」次官の辞任表明で辻元清美議員
福田財務次官の辞表の提出を受け、立憲民主党の辻元国対委員長が「麻生大臣の任命責任を問わざるを得ない」と語りました。
立憲民主党・辻元国対委員長:「財務省、国税庁長官も不在。次官も不在。そんななか、麻生大臣は日本を離れる。崩壊状態と懸念している。事務次官が辞めて済む話ではなく、任命責任を取らざるを得ない」
阿部議員「帝国議会では大臣自ら部下の非礼を詫びた、佐伯耕三首相秘書官の失言でも同じ姿勢が必要では」
平成30年4月13日 衆議院内閣委員会
参考:首相秘書官を厳重注意 国会審議中、質疑者にヤジhttps://www.asahi.com/articles/ASL4D6F35L4DULFA02J.html
前任者から資料として?農水省でも加計学園「首相案件」文書
学校法人「加計学園」(加計孝太郎理事長)の獣医学部新設を巡り、柳瀬唯夫首相秘書官(当時)が「首相案件」と発言したとされる文書と酷似する文書が、農林水産省内で見つかった。複数の政府関係者が4月12日、明らかにした。政府が内容の確認を進めている。
政府関係者によると、文書は報道各社が10日以降に報じた文書とほぼ同じ内容という。菅義偉官房長官が10日に杉田和博官房副長官を通じ、獣医学部新設に関係する府省に文書の存在を調査するよう指示。内閣府と、文部科学、農水、厚生労働の各省が調べていた。 愛媛県によると、同県職員が2015年4月2日に柳瀬氏と首相官邸で面会し、獣医学部新設計画について「首相案件」と説明を受けた。文書はこの際の「備忘録」として職員が作成したが、同県には保管されていない。中村時広知事は10日の記者会見で、備忘録を基に県側が農水省などを訪問した際に「置いてきた可能性は否定できない」と話していた。 文書が愛媛県作成のものなら、県側が学部新設に関する理解を求めて府省に提示した文書に、柳瀬氏の名前や「首相案件」の文字が記されていたことになる。 文書ではこの面会より前に首相と加計氏が会食した際、下村博文文科相(当時)が「加計学園は課題への回答もなくけしからん」と述べたことが話題になったと記されている。また、柳瀬氏との面会で、愛媛県側や学園幹部が学部新設に向けた助言を得たとも記されていた。 この文書に関し、柳瀬氏は10日に「記憶の限りでは、愛媛県や今治市の方にお会いしたことはない」とするコメントを発表。首相は翌11日の衆院予算委で学部新設への関与を否定した上で「コメントを控えたい」と述べるにとどめた。一方、立憲民主党の枝野幸男代表は同委で「こんなこと(文書)をでっちあげで作れるか。関係者以外の人が作れるか」と指摘していた。 立憲など野党6党は柳瀬氏らの証人喚問を求めており、さらに要求を強めるのは必至だ。
https://mainichi.jp/articles/20180413/k00/00m/010/146000c
財務省“トップ”福田事務次官がセクハラか 与党からも批判の声
与党内からも批判の声が上がっている。4月12日に週刊誌が報じた財務省事務方トップによるセクハラ疑惑について、麻生大臣は福田事務次官本人から報告を受け、注意したと明らかにした。
財務省・福田淳一事務次官:「(Q.次官、セクハラ発言はあったんですか?)…」「(Q.記事が出たこと自体については?)…」「(Q.事実だとしたら進退について考えている?)…」
無言を貫いたのは財務省のトップ福田事務次官。セクハラ疑惑で渦中の人物となっている。12日発売の「週刊新潮」で複数の女性記者にセクハラ発言を繰り返していたと報じられたのだ。
立憲民主党・風間議員:「福田事務次官本人に事実関係を確認されたでしょうか?」
麻生財務大臣:「報道があったことは承知しております。本人が私のところに来ておりますので、『誤解を受けることないよう気を付けて参りたい』という話でしたから、私は今のように置かれている状況を考えて『もう少し緊張感を持って行動せないかん』という話をした」
福田次官に注意をしたという麻生財務大臣。ただ、調査や処分は行わないとしている。
希望の党・柚木議員:「調査も処分もしないと…。本当にこんなことでいいんですか?もみ消すわけですか?」「財務大臣・麻生副総理に『もみ消しになりますよ』と言われたと明確にお伝え下さい」
財務省・富山理財局次長:「協議させて頂きます」
森友問題で財務省が揺れるなかで浮上したセクハラ疑惑に、与党からも厳しい声が。
公明党・井上幹事長:「とんでもない。遺憾だ。政府として厳正に対応してもらいたい」
菅官房長官:「財務省が現在、置かれている状況を考え、緊張感を持って行動してもらいたいと」
麻生財務大臣「訓戒した」 セクハラ疑惑の次官処分せず
学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書改ざんなど不祥事が相次ぐ財務省で4月12日、福田淳一事務次官のセクハラ疑惑が浮上した。麻生太郎財務相は財務官僚のトップに立つ福田氏を口頭による注意にとどめ、調査や処分を行わない考えを表明。野党は危機感のなさを批判している。
福田氏は1982年入省。主流である主計局を中心に歩み、官房長、主計局長を経て2017年7月、次官に就任した。理財局の局長を務めた後に国税庁長官に就いた迫田英典、佐川宣寿の両氏と同期だ。
12日発売の週刊誌の記事によると、福田氏は財務省担当の女性記者に会食などの席でセクハラ発言を繰り返したとされる。福田氏は同日朝、財務省内で記者団の質問に何も答えなかった。
同日の参院財政金融委員会で、セクハラ疑惑を立憲民主党の風間直樹氏が財務相にただした。財務相によると、福田氏は「普段から私的な立場でいろいろな相手といろいろな会話をしているので、その一つ一つのやりとりは定かではない」と釈明。「誤解を受けることのないよう気を付けたい」と述べたという。
風間氏は「人間として大丈夫か。処分を考えないのか」と迫ったが、財務相は「『緊張感をもって対応するように』と訓戒を述べたことで十分だ」と語った。訓戒は国家公務員法の懲戒処分には当たらず、口頭による注意にとどめた形だ。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018041200654&g=eco
“森友ごみ”で新疑惑も 野党は批判「安倍政権にはうんざり」
加計学園を巡って「首相案件」と書かれた備忘録があったと愛媛県が認めた問題で、与党内からも政府の対応に不満の声が相次いだ。また、国会では森友学園で新たな疑惑も取り上げられた。
自民党・石破元幹事長 :「『この国の行政の信頼って一体、何だ』ということが問われている…」
「首相案件」の記録文書が見つかったことにより、再び浮上してきた加計学園問題。総理官邸に現れた柳瀬元総理秘書官は記者団に目的を問われ、「勉強会」と答えた。数々の疑惑がくすぶり、防戦一方の安倍政権。与党内からも立て続けに不満が上がった。
公明党・山口代表:「政府が責任を持って、しっかり自らの守備範囲のことについて、きちんと説明責任を果たしてもらいたいと思います」
自民党・山東昭子参院議員:「国民に(対して)もしも、『このくらいは許されるんじゃないか?』というような甘えがあるとしたなら堅城も私は崩れ去るんではないかと非常に危惧しております」
さらには、4月12日の朝日新聞によると、森友学園への国有地売却を巡って、近畿財務局が大阪航空局にごみの量の見積もりを増やすよう依頼したという疑惑が持ち上がった。
民進党・大塚代表:「ちょっとこう、かさ上げして申請してほしいというようなやり取りがあった。これらは事実だという理解でよろしいですね?」
財務省・太田理財局長:「事実関係を把握しておりませんので 、調査をさせて頂きたいと思います」
近畿財務局がごみの撤去費用を8億円ほどになるように持ち掛け。大阪航空局は、いったん見積もった額から数億円ほど増額したという。
財務省・太田理財局長:「8.2億円というのは当時の状況のもとで、近畿財務局、あるいは大阪航空局において、ぎりぎりの対応としてやられたもの」
また、近畿財務局は地中のごみを「2016年3月に見つかった」としていたが、実はその7カ月前の2015年8月に把握していたことも分かった。
立憲民主党・福山幹事長:「国会で虚偽答弁を重ねていたことが明らかになっています。国民もうんざりしていると思いますし、私もうんざりしています。政権を担う資格があるのかどうか」
立民・枝野代表「原発支援の金あるなら賠償に」国会で東電を猛非難
茨城県にある東海第二原発の再稼働に1740億円が必要な日本原子力発電へ東京電力が支援を表明したことに対して国会で非難の声が上がりました。
立憲民主党・枝野幸男代表:「まだ相当、多くの人が東電の賠償方針に対して不満を持って争ってる。こういう状況で他の原発支援に回す金があったら賠償に回せ、廃炉に回せ、電力料金下げろ、違いますか。東電社長」
東京電力・小早川智明社長:「有効な電源を調達し、経済事業を通じて資金を確保することで、福島の責任を全うしていく所存」
日本原電の東海第二原発を巡っては、再稼働に向けた安全対策費用に1740億円が必要ですが、自力調達のめどが立たず、東電と東北電力が資金を支援する意向を示しました。ところが、東電は22兆円が見込まれる福島第一原発事故の廃炉や賠償を進めるため、国から8兆円の無利息融資を受けています。枝野代表の指摘に対して、世耕経産大臣は「東電が経営健全化に向け、総合的に判断した」と資金支援を容認する考えを示しました。
関連:国会中継sm33037382
加計学園問題で、愛媛県と柳瀬当時秘書官のどちらが嘘をついているのか
衆議院予算委員会 平成30年4月11日
質問
●原発事故賠償問題で発災当初東京電力を破綻させるべきという声も多数あった。けれども廃炉のため、賠償のため、電力安定供給のため、実質国有化した。こういう状況で他会社の原発に資金援助する金があったら、被災者への賠償、廃炉、電力料金に回すべき
●森友文書決裁した当人が読んでいないというのは役所としてタガが外れすぎでは
●加計学園を国家戦略特区に指定する際に政府関係者と愛媛県の担当者が相談していたことについて、担当者がメモを勝手に書いたか柳瀬氏や総理が嘘ついてるかの二つに一つでは。総理周辺の人達は勝手に総理の意向と言う人がいるのか。
答弁:財務省・太田理財局長、安倍総理、麻生財務大臣、加藤厚生労働大臣、小早川東京電力代表取締役社長、菅官房長官、小野寺防衛大臣
参考:財務省、森友の決裁文書を読まずにハンコ。野党の批判に、麻生財務相「私も読まずに押すことある」https://www.huffingtonpost.jp/2018/04/11/moritomo-zaimu_a_23408283/?ncid=tweetlnkjphpmg00000001
安倍総理、関与を改めて否定 加計学園「首相案件」問題
学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画で柳瀬唯夫首相秘書官(当時)が2015年4月に愛媛県職員らに「首相案件」と伝えたと記された同県の文書について、安倍晋三首相は4月11日の衆院予算委員会で、直接のコメントは避けつつ「私から指示を受けた方もいない」と計画への関与を否定した。自民党の柴山昌彦氏の質問に答えた。
衆院予算委で首相は「愛媛県が作成した文書についてコメントは差し控えたい」と述べた。その上で、加計学園の獣医学部の新設については「プロセスにおいても関わった民間人からは一点の曇りもないとの明確な発言が既に委員会であった」と指摘。「私から指示を受けたという方は一人もいない」と述べ、学部新設に至る過程に問題はないという立場を改めて強調した。
文書によると、柳瀬氏は15年4月に愛媛県職員らと面会した際、首相と学園理事長の加計孝太郎氏の会食についても言及したとされる。首相は、立憲民主党の川内博史氏の質問に対し、加計氏とは14年6月に1回、同年12月に2回会食したことを明らかにした。ただ、「加計さんから獣医学部の新設について相談や依頼があったことは一切ない」と強調した。
また、首相が国家戦略特区への獣医学部新設計画の申請を知った時期についても、加計学園が事業者に正式決定した17年1月20日だったとの従来通りの答弁を繰り返した。
森友学園への国有地売却問題では、財務省は9日、地中から出たごみの撤去に関し、当時の佐川宣寿(のぶひさ)理財局長の国会答弁との整合性をとるため森友学園側に対して口裏合わせを要求したことを認めた。麻生太郎財務相は「森友学園に事実と異なる説明を求めること自体がふざけた話で、誤った対応だったと率直に思っている」と述べ、経緯を調べる考えを示した。
一方、自民、公明両党の幹事長と国会対策委員長は11日午前、東京都内で会談し、立憲民主党など野党6党が要求している柳瀬氏らの国会招致を容認することで一致した。同日の衆院予算委員会の審議などを見極め、最終判断する。
https://www.asahi.com/articles/ASL4C2TKLL4CUTFK001.html
自衛隊日報「ない」はずが、また 野党攻勢 集中審議求める
過去に「ない」としていた自衛隊の日報が4月11日も見つかりました。
小野寺防衛大臣は、陸上自衛隊のイラク派遣の日報と南スーダンPKO(国連平和維持活動)の日報が新たに見つかったと発表しました。この問題は国会でも追及されました。
立憲民主党・枝野代表:「日報は今後の参考資料として一番大事なものとして、一元管理していたんじゃなかったのか。なかったとしたら決定的な落ち度だと思うが」
小野寺防衛大臣:「私も全く同感であります。教訓として残すために今は統幕のなかで一括管理をして、国会あるいは国民の皆さんからのご要請があれば、それにしっかり応えられるような体制をしっかり作っていく」
立憲民主党・枝野代表:「むしろ意図的に一カ所にまとまって分かっていたやつを隠したのではという疑いが濃厚」
野党側は攻勢を強めていて、この問題でのさらなる集中審議を求めています。
加計学園は「首相案件」? 柳瀬唯夫元秘書官の証人喚問要求
学校法人「加計学園」の獣医学部新設について、柳瀬唯夫首相秘書官(当時)の発言を記した愛媛県作成の文書が存在した問題で、立憲民主党など野党6党の国会対策委員長は10日、国会内で会談し、柳瀬氏らの証人喚問を求める方針で一致した。野党は「柳瀬氏や安倍晋三首相の虚偽答弁の疑いが濃厚になった」として追及を強めている。
野党6党は、国家戦略特区を担当していた柳瀬氏のほか、当時内閣府地方創生推進室次長だった藤原豊・現経済産業省貿易経済協力局審議官の証人喚問も求める。
問題の文書は、2015年4月、愛媛県や同県今治市の職員、加計学園幹部が柳瀬氏らと面会した際に愛媛県が作成したとされる文書。柳瀬氏はこの面会について、2017年7月の参院予算委員会で「私の記憶する限りはお会いしていない」と複数回、答弁している。
立憲の辻元清美国対委員長は柳瀬氏らの証人喚問を求める理由について、「加計問題について二人とも国会で虚偽の答弁をしたのではないか。総理の意思が強く働いたのではないか、事実を語っていただく必要がある」と強調。同日午後に自民党の森山裕国対委員長と会談し、証人喚問の要求を伝えた。
希望の党の泉健太国対委員長は「国会審議において役所から出てくる資料を信用できる環境にはない非常事態だ。深刻な局面だと認識を一致した」と語り、野党で連携して国会対応に当たる考えを示した。
加計学園による獣医学部新設について、柳瀬氏が「首相案件」と語ったと記録された文書の存在が明るみに出たことで、野党は「明らかに安倍首相が関与していたことを示すものだ。首相の進退に関わる重大な疑惑となってきている」(共産党の小池晃書記局長)、「加計ありきだった疑いがさらに濃厚になった」(社民党の又市征治党首)と批判を強めている。
10日午前には野党6党の合同ヒアリングを開き、文書の存否を内閣府や文部科学省などの担当者にただした。政府側が「愛媛県に確認を求めている」(内閣府)とくり返したため、事実確認のためにいったん中断し、午後5時から再開する。
https://www.huffingtonpost.jp/2018/04/10/kake-gakuen-matter_a_23407302/