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イスラエルの爆撃で傷ついた動物たち、寄り添うガザ住民
砕け散った金魚鉢に、かごの中でパニックになった鳥。治療を必要とする数多くの動物たち──イスラエルとの先月の衝突の後、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)では大切にしていたペットの死や負傷が、住民らの苦悩と心の傷をさらに深くしている。
パレスチナ人の少女ネリマンちゃん(9)は、ペットの金魚「フール」を入れたガラス瓶をしっかりと握り、生き残っていたことの喜びを語った。もう1匹の金魚「フーリヤ」は、ガザ市(Gaza City)の空爆で死んでしまった。
当局によると、イスラエル軍による今回のガザ地区への攻撃で、子ども66人の他、戦闘員を含むパレスチナ人254人が死亡した。
一方、パレスチナ武装勢力の攻撃によるイスラエル側の死者は、子ども、10代の若者、イスラエル兵各1人を含む12人だった。
ペットも、それを飼っている子どもたちと同じように苦しんでいる。
「フーリヤが死んでとても悲しかったです。地面に埋めたときは泣きました」とネリマンちゃん。初めて飼った金魚の名前、フーリヤはアラビア語で「人魚」を意味する。「でもフールが生き残ってくれてすごくうれしいです」
ガザ市の動物病院では、アマニ・アブ・シャーバン(Amani Abu Shaaban)さんが毛のふさふさした猫を抱きしめ、診察の順番を待っていた。「戦闘が起きてからとても怖がっています。餌を食べなくて、毛が抜けてきています」と語る。携帯電話が鳴っただけでも、びくついてしまうという。
その横では獣医師が2匹の猫を交互に診ている。1匹は片脚を骨折して手術が必要、もう1匹は脱水症状と栄養失調だ。
5月21日の停戦合意以降、数十人の飼い主がペットを連れてやって来たが、治療に必要な物資は不足している。