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速水健朗「革命とエンタメ。そして、なんとなく堤幸彦論。」【独立国論 #2】【2015/10/29収録】 @gotanda6
今回の講義では、創作の原点に革命を抱いている作家たちについて話たいと思います。
僕が昔から好きになる作家には、なにかしらふんわり共通点があるような気がしていました。浮かんでくるのは、矢作俊彦、村上龍、村上春樹、映画監督の川島透なんて名前たち。
矢作俊彦『スズキさんの休息と遍歴―またはかくも誇らかなるドーシーボーの騎行』は、かつて左翼の闘士だった“スズキさん”が、愛車のシトロエン2CVで、旅行に出かける妻を成田空港まで送りに行くという一見ドライブ小説。それがいつしか闘争の現場である成田を通り、彼の闘争を振り返るようなものへと変わっていきます。直接的に革命を描くわけではありませんが、現代からその足跡を眺める旅です。
そのほかの作家については、ゲンロンスクールで話しますが、国家転覆を試みる闘争=革命を孕んだ、またはそれにまつわる小説や映画は数多くあります。
こんなストーリーのお芝居があります。学園闘争の時代、ある高校でバリケード封鎖が敢行され、主人公の高校生は、機動隊が水平発射した催涙弾が頭に当たり意識を失います。その彼が意識を取り戻すのは、30年後。主人公は、47歳のおじさんとして高校に復学し、かつての闘争の空気などみじんも残っていない学園で独り横暴な学園の権力と戦おうとします。革命をモチーフにしたコメディです。
これは『僕たちが好きだった革命』として小説になっており、その作者は鴻上尚史ですが、原案者は堤幸彦です。そう、堤幸彦は『ケイゾク』『TRICK』『SPEC』などのドラマシリーズでおなじみの監督で、僕も好きな作家の1人。映画はいろいろ微妙ではありますが。
今回は、なんとなく堤幸彦とその思想をゴールにしてみたいと思います。『ケイゾク』『TRICK』論が僕にできるかどうかはわかりませんが、堤論はいつかはやってみたいと思っていたとっておきのテーマです(ちなみに僕が一番好きな堤作品は堂本剛君主演の『金田一少年の事件簿』シリーズです。DVD全部持ってます)。
とにかく多作で、しかも『20世紀少年』のようなビッグバジェットのテレビ局制作映画をも手がける存在でもある堤幸彦は、思想のなさそうな作家、つまり1人の作家として作家主義的に論じられない作家の1人です。でも、そんな堤を、今回はあえて作家論として語ってみたいと思います。
堤の最新作『天空の蜂』こそ珍しく「原発」「テロ」を扱った作品ですが、それ以外の堤作品にも共通しているように思われる「革命」「闘争世代」「共産主義の夢」的なものを見出してみる。そして、それは矢作、川島といった作家たちの表現活動と紐付いたものに見えてくる。そんな講義にしたいと思います。今回もこうご期待!
速水健朗
http://genron-cafe.jp/event/20151029/
福冨渉×上田洋子「タイ文字の読みかた、タイ文学の読みかた——プラープダー・ユンから21世紀のタイ文学まで」【2016/10/19収録】 @sh0f @yuvmsk
ゲンロンカフェではこれまでもタイの文学・思想を扱ったイベントを開催してきました。タイと日本との交流の歴史は600年前、朱印船貿易の時代にさかのぼるとされています。
3月に開催した作家プラープダー・ユン氏と東浩紀の対談は大きな反響を呼びました。このイベントをきっかけに『ゲンロン4』から、プラープダー氏の哲学エッセイ『新しい目の旅立ち』の翻訳が連載されることになりました。わたしたちは翻訳のおかげで日本語でタイの作品を読むことができますが、絵文字のようなタイ語は、日本人にとってハードルが高いのも事実です。
このイベントでは、タイイベントの仕掛け人、福冨渉氏をお招きし、タイ語の読み方を教えていただきます。また、タイ文化・文学の最新事情を語っていただきます。聞き手はゲンロンのロシア文学者・上田洋子です。どうぞお楽しみに!
■
こんにちは、福冨渉です。みなさん、「タイの作家」と言われて、誰か名前が思い浮かびますか?「プラープダー・ユン」はもしかすると聞いたことがあるかもしれません。(『ゲンロン4』から連載が始まりますよ!)では、「ウィーラポーン・ニティプラパー」(2015年の東南アジア文学賞受賞作家)は?「シーブーラパー」(タイ近代文学の祖)は?他の外国文学と同じように、タイ文学にもたくさんの作家がいて、たくさんの作品が生まれています。政治と社会の大きなうねりの中にある現代タイにおいては、人々が文学の力、言葉の力に託す希望がまだリアリティを持っています。
今回のイベントでは、日本ではなかなか紹介されないタイ文学の世界のドアを少しだけ開いて覗いてみます。もちろんそのためには、言語という鍵も必要になるので、かんたんタイ文字・タイ語講座も実施する予定です。タイ語は文字と発音が難しい一方、文法はとてもシンプル。線画のような、記号のようなタイ文字が読めるようになると、そこから世界が一気に広がります。
上田洋子さんを聞き手に迎えて、日本とタイを越えてもっと広いお話ができればと思っています。10月19日はゲンロンカフェにぜひいらしてください!
http://genron-cafe.jp/event/20161019/
吉川浩満×東浩紀「運と確率の進化論——『理不尽な進化』をめぐって」【2015/4/24収録】 @clnmn @hazuma
話題のベストセラー『理不尽な進化』の著者・吉川浩満氏がゲンロンカフェに初登場。
執筆の動機は「生物学的関心、科学コミュニケーション的関心というより哲学的関心」だったと語る同氏と、デビュー以来「確率」の哲学的意味について思索を巡らせてきた東浩紀が、
人間、あるいは生命にとって「運」と「確率」とはどのようなものか、この厄介なものと私たちはどう向き合うべきかを語る。
1)生命史における絶滅——その重要性
2)「適者生存」原理——誤解と正解
3)適応主義をめぐる論争——歴史の問題
補)東浩紀と理不尽な進化
• 進化の理不尽さ:強いつながりと弱いつながり
• 理系と文系:大学の言説と分析家の言説
• 歴史の問題:法則・モデル構築と歴史の一回性
• 意識と無意識:イデオロギーと科学コミュニケーション
http://genron-cafe.jp/event/20150424/
佐々木敦×東浩紀「昭和90年代、批評は再起動する——スクール第2弾<ゲンロン 佐々木敦 批評再生塾>ついに始動!」【2015/3/20収録】 @sasakiatsushi @hazuma
ゲンロンでは2015年6月より、新しい批評家を養成するための学校「ゲンロン 佐々木敦 批評再生塾」を開講します。
これは4月開講の「ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校」(春学期募集終了)に続く、ゲンロンのスクール事業第2弾にあたります。
メイン講師を務めるのは、これまでにも「批評家養成ギブス」を手がけ、自身も『ニッポンの思想』、『ニッポンの音楽』、『「4分33秒」論』、『批評時空間』、『シチュエーションズ』、『未知との遭遇』、『「批評」とは何か?』など幅広いジャンルの批評を手がけてきた佐々木敦。2015年=昭和90年、いま必要な批評の言葉を探る「批評再生塾」の全貌が明らかに!!
http://genron-cafe.jp/event/20150320/
グランドスラムを達成し完全勝利した言論人東浩紀UC
YouTube版→https://www.youtube.com/watch?v=lrEk-mh2HDA&feature=youtu.beコメント付きフル動画→https://www.youtube.com/watch?v=QbfsxQqicq4
東浩紀著書ゲンロン0→https://www.amazon.co.jp/dp/490718820X/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1498936458&sr=8-1&keywords=ゲンロン0
第9回 角川インターネット講座 THE SALON(東 浩紀)『開かれる国家~境界なき時代の法と政治~』
第12巻『開かれる国家〜境界なき時代の法と政治〜』の監修者である東 浩紀氏に登壇いただき「開かれる国家〜境界なき時代の法と政治〜」をテーマにお話いただきます。
「“つながり”が創る新たな国家論。情報革命によって国家は溶解する!」
国境なきインターネットの普及は、税制や法など既成の枠組みの融解をもたらしつつあります。グローバル化とフラット化が進行する世界において、国家というシステム、そして日本はどのように変化していくのかを考えます。
▼書籍の詳細はこちら
【角川インターネット講座】 第12巻
「開かれる国家〜境界なき時代の法と政治〜」
→http://kci-salon.jp/books/12/
(2/2)新雅史「東洋の魔女から2020年へ」【2013/10/17配信】 @arapyon
「東洋の魔女」――その主要メンバーは日紡貝塚チーム、つまり「紡績女工」である。
当時の「女工」の共通の想いは塀に囲まれた工場からの脱却だった。経営者は「女工」の想いを理解を示しつつも、工場にとどまってもらいたくてバレーボールを導入した。だが、バレーボールの発展は、経営者の予想をはるかに超えていた。バレーボールは「女工」にひろく受け入れられて、高等教育を受ける女性を打ち負かす「武器」となった。そして、「東洋の魔女」は、バレーボールでヒロインになることで工場からの脱却をはかろうとした。その脱却の先に主婦という夢が描かれていた。その物語に国民は熱狂したのだった。
ひるがえって今の日本にこのような昇華の物語が残されているだろうか。社会的にネガティブな烙印を押された存在が東京オリンピックに想いを託して涙を流す瞬間があるだろうか。この50年でヒーローとヒロインの物語がどのように変容したかを指し示すことができればと思う。
新雅史(あらた・まさふみ)
1973年福岡県生まれ。東京大学人文社会系研究科博士課程(社会学)単位取得退学。専攻は産業社会学・スポーツ社会学。現在、学習院大学大学院ほかで非常勤講師を務める。著書に、初の単著にして2012年5月の刊行以来版を重ねている『商店街はなぜ滅びるのか――社会・政治・経済史から探る再生の道』(光文社新書)がある。ベストセラーとなった同書は、「新書大賞2013」7位にランクイン。最新刊は『「東洋の魔女」論』(イースト・プレス)。共著に『大震災後の社会学』(遠藤薫編著、講談社現代新書)、『現在知vol.1郊外その危機と再生』三浦展・藤村龍至編、(NHKブックス)、などがある。https://twitter.com/arapyon
(1/2)新雅史「東洋の魔女から2020年へ」【2013/10/17配信】 @arapyon
「東洋の魔女」――その主要メンバーは日紡貝塚チーム、つまり「紡績女工」である。
当時の「女工」の共通の想いは塀に囲まれた工場からの脱却だった。経営者は「女工」の想いを理解を示しつつも、工場にとどまってもらいたくてバレーボールを導入した。だが、バレーボールの発展は、経営者の予想をはるかに超えていた。バレーボールは「女工」にひろく受け入れられて、高等教育を受ける女性を打ち負かす「武器」となった。そして、「東洋の魔女」は、バレーボールでヒロインになることで工場からの脱却をはかろうとした。その脱却の先に主婦という夢が描かれていた。その物語に国民は熱狂したのだった。
ひるがえって今の日本にこのような昇華の物語が残されているだろうか。社会的にネガティブな烙印を押された存在が東京オリンピックに想いを託して涙を流す瞬間があるだろうか。この50年でヒーローとヒロインの物語がどのように変容したかを指し示すことができればと思う。
新雅史(あらた・まさふみ)
1973年福岡県生まれ。東京大学人文社会系研究科博士課程(社会学)単位取得退学。専攻は産業社会学・スポーツ社会学。現在、学習院大学大学院ほかで非常勤講師を務める。著書に、初の単著にして2012年5月の刊行以来版を重ねている『商店街はなぜ滅びるのか――社会・政治・経済史から探る再生の道』(光文社新書)がある。ベストセラーとなった同書は、「新書大賞2013」7位にランクイン。最新刊は『「東洋の魔女」論』(イースト・プレス)。共著に『大震災後の社会学』(遠藤薫編著、講談社現代新書)、『現在知vol.1郊外その危機と再生』三浦展・藤村龍至編、(NHKブックス)、などがある。https://twitter.com/arapyon
ゲンロン友の会のご紹介
この動画は2014年7月~2015年6月までが会期の「ゲンロン友の会第5期」について紹介しているものです。
2015年7月から始まるゲンロン友の会第6期につきましては、こちらの動画をご覧ください。
東浩紀のゲンロンサマリーズ動画 3本目
株式会社ゲンロンがお送りする、新刊人文書の要約とレビューをコンパクトにまとめてお届けする東浩紀責任編集のメルマガサービス「ゲンロンサマリーズ」を紹介する動画です。東浩紀のゲンロンサマリーズご購読は http://genron.co.jp/summaries からできます。
東浩紀のゲンロンサマリーズ動画 2本目
株式会社ゲンロンがお届けする、新刊人文書の要約とレビューをコンパクトにまとめた東浩紀責任編集のメルマガサービス『ゲンロンサマリーズ』の第2期を紹介する動画です。ゲンロンサマリーズご購読は http://genron.co.jp/summaries からできます。
第2期ゲンロンサマリーズにようこそ!
ゲンロンサマリーズご購読は http://genron.co.jp/summaries からできます。株式会社ゲンロンがお届けする、新刊人文書の要約とレビューをコンパクトにまとめてた東浩紀責任編集のメルマガサービス『ゲンロンサマリーズ』の第2期を紹介する動画です。
コンテクチュアズ友の会 CM
合同会社コンテクチュアズが運営する、コンテクチュアズ友の会の紹介CM動画です。わかりやすく説明しておりますので、ぜひご覧ください。ナレーションは、声優の柚木涼香さんです。コンテクチュアズ友の会へのご入会は、下記アドレスよりお手続きください!http://contectures.jp/tomonokai
動物化してもいいですか(はぁと)~勝手にコンテク編
合同会社コンテクチュアズの会社紹介動画です。弊社の成り立ちや提供サービス内容などをご紹介しております。12分少々のお時間を頂きますが、ぜひ最後までご覧ください。弊社の詳しいご案内は http://contectures.jp/ をご覧ください。
むりゃかみゆうも 吹 っ 切 れ た
コンテクチュアズのマスコットキャラクターむりゃかみゆうがとうとう吹っ切れたよ! twitterID:kain1173