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心に突き刺さる神曲 バーバー作曲「弦楽のためのアダージョ」ストコフスキー指揮&彼の交響楽団
「弦楽のためのアダージョ」は深い悲しみがあったとき耳が欲してしまう名曲である。
作曲家サミュエル・バーバーの意図を超えて「葬送」をイメージが定着している事も、この曲の持っているパワーを示している。
ストコフスキーの指揮するこの演奏は、一般的な演奏時間(9分程度)よりかなり速く6分35秒しかない。私的分析であるがストコフスキーがこのテンポにした理由は2つある思われる。
ひとつは、作曲家が表現したかった音楽が聴き手に伝わらなければ意味がない。だから聴き手が理解できるテンポで演奏すべきと言う考え。
もうひとつは「逆算」である。曲のクライマックスのテンポを決めてから、逆算して全体のテンポを決めるやりかた。ストコフスキーの演奏では4分20秒(#04:20)~4分48秒に曲のクライマックスがあるが、ここの演奏が間延びしないようになっている。これはYouTubeにアップされている他の演奏と比較するとわかる。
弦楽のためのアダージョ / Adagio for Strings Op.11 / Samuel Barber
https://youtu.be/BV37qZki31U?t=336
BARBER Adagio for Strings
https://youtu.be/N3MHeNt6Yjs?t=324
Vienna Philharmonic – Barber: Adagio for Strings, Op.11 (Summer Night Concert 2019)
https://youtu.be/WAoLJ8GbA4Y?t=336
ストコフスキーのリハーサル風景がYouTubeにアップされているが、注目すべきは他の指揮者とはまったく違う指揮をしている事である。拍を振るのではなく、旋律の出だしを指示していると言った方が良いかもしれない。ストコフスキーの指揮を見るとアダージョの穏やかな雰囲気ではなく、この曲の内面にある激しい感情の変化を表現している様に思える。
Stokowski Rehearsal - Barber 'Adagio for Strings'
https://youtu.be/gDrm809p2u4
バーバー:弦楽のためのアダージョ(チェロ奏者によるリモートセッション)
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=0ly61HpQ3mU)。
新型コロナウィルス肺炎の世界的な流行により、世界各国からリモートセッションを行う演奏動画が多数投稿されるようになりました。そのうち、全世界のチェロ奏者によるリモートセッションを配信している「COVID CELLO PROJECT」では、その名の通り、全世界のチェロ奏者をオンラインでつないだ演奏を数多く投稿しています。その1つであるこの動画では、サミュエル・バーバーの「弦楽のためのアダージョ」を世界29ヵ国、278人のチェロ奏者が合奏しています。