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平昌オリンピック後の北朝鮮 狙いは、韓国を「盾にすること」「経済制裁の抜け穴にすること」
解説:磐村和哉(共同通信編集委員)
スピーチは#04:38から
●金正恩委員長は地政学に興味を示しており、シーパワー=日本・アメリカに対抗して、ランドパワー=中国・ロシア・韓国を取り込もうとしている
●微笑外交は続く。韓国が求める「離散家族再開」や文化交流を進める。
●北朝鮮のトップ=金正恩が口に出したことは絶対守る。ゆえに南北首脳会談は絶対。
●北朝鮮は、トランプ大統領を予測不能と見ていて、警戒している。
●9月に向けて人工衛星打ち上げ計画をしている。これは平和的、ビジネス的なものの一環である。打ち上げには、アフリカや東南アジアの首脳を招く可能性がある。
●経済制裁は効果を上げている。ガソリン価格は3倍になった。一方で、平壌以外では24時間ガソリンを制限付きながら供給出来るシステムが構築されていたり、自動車の交通量は変わっていない。コメの価格もインフレしていない。一番インパクトがあるのは、金正恩委員長周辺の政治資金であり、これが原因で南北首脳会談に傾いている。
●南北首脳会談の目標は、「南北統一」という政治的名誉を韓国から受け取るため。
●「アメリカと日本との間に楔を打ち込む」という考えはなくはないと思うが、北朝鮮は「アメリカと日本はシーパワー同士」と認識しており、アメリカをまず巻き込んでそれに日本がついてくると考えている。
●日本は現在圧力一辺倒だが、いつかは対話せざるを得ない時が来る。
●1990年代後半「4パーティートークス」というのがあった。その時、北朝鮮高官が口にしていたのは、「アメリカさえ巻き込めば、日韓はついてくる」。北朝鮮は現在、ソウル経由でワシントンと繋がろうとしている。小泉政権の時は、東京経由ワシントンルートを探っていた。安倍政権も東京経由を持っていいと思う。
●アメリカのジョセフ・ユン北朝鮮担当の辞任は大変なこと。おそらくトランプ政権が、コントロール出来ていないのだと思う。
●金正恩は現在中国を疑っており、直接アメリカと繋がりたい。中国以外だとロシア、スウェーデンが北朝鮮の関心事である。
●安倍政権になってから日本政府を後回しにしている。
●インドやパキスタンのように核保有国になろうとしている。