【arsj】傷口をほっとかれたミネルバがとうとう命の危険を訴えてきたので、ミシェイルはやむなくカダインの村に聖マリア号を下ろした。「…あれしきのフライトで根を上げるとは…ミネルバよ、執務にかまけて鍛錬を怠っていたのではないか?」「…それ以前の問題だ、兄上…」「まあよい。ここにいればアリティアの小僧がじきに来るだろう。だがミネルバ、俺はマリアを探しに行くぞ」「心当たりはあるのか、兄上」「フン、見くびるなよ。こんな事もあろうかと、我が愛竜セントマリア号にはマリアの匂いを覚えさせているのだ。抜かりは無い」「…御目入りの下着が無くなったと、あの子がしきりに騒いでいたが…」「ではな、ミネルバ。俺がマリアを送り届けるまでに、せいぜいマケドニアを持ち直すことだ」(後編 sm1045073 )