風景は、ますますはるかに、ほとんど存在しないほど透明になり、ネガから焼き付けられた画像のように、自分の姿だけが浮かび上がる。自分で自分の見分けがつけば、それで沢山なのだ。そっくり同じ人生の整理棚が、何百世帯並んでいようと、いずれ自分の家族たちの肖像画をとりまく、ガラスの額縁にすぎないのだから...... 安部公房「燃えつきた地図」より
http://www.nicovideo.jp/watch/sm22398552