【鎌倉仏教シリーズ】第81回・日蓮宗⑪最上稲荷2-2

【鎌倉仏教シリーズ】第81回・日蓮宗⑪最上稲荷2-2

最上(さいじょう)稲荷と言えば、日本三大稲荷の一つとして有名ですが、三大稲荷を宗派別に見ると、伏見稲荷(真言宗系)、豊川稲荷(曹洞宗系)、そして、最上稲荷が日蓮宗系と、同じ稲荷を名乗っても「お稲荷さん」で象徴される「狐」の意味が異なります。伏見稲荷、豊川稲荷の狐は、真言宗で本尊の一つとして祀ってたダキニ天が狐との外見の類似性から発生したものですが、最上稲荷の狐は、最上位経大菩薩(法華経の菩薩という意味)が白い狐(白狐)に乗ってやってきた、という縁起に由来します。奈良時代の孝謙天皇の時代から皇室の帰依の対象になってきた龍王山は、桓武天皇の時代に神宮寺となり、戦国時代に日円を迎えて日蓮宗の最上稲荷妙教寺となります。

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