第二次大戦後フランスに接収された「松方コレクション」所蔵のモネ絵画、仏・ルーブル美術館で見つかったものを修復へ

第二次大戦後フランスに接収された「松方コレクション」所蔵のモネ絵画、仏・ルーブル美術館で見つかったものを修復へ

国立西洋美術館は2月26日、印象派の画家クロード・モネの代表作『睡蓮』のなかで行方不明となっていた『睡蓮―柳の反映』が、仏・パリのルーヴル美術館で破損した状態で発見されたことを発表した。かつて日本人がコレクションしながら第二次世界大戦中にフランスに接収され、所在が長年わからなくなっていた作品で、このたび日本に返還された。今後、同美術館で修復したのち公開する予定だという。 同作は、日本の実業家・松方幸次郎が1910年代半ばから1920年代半ばにかけて築き上げた通称「松方コレクション」として所有されていたもの。44年、コレクションのうちフランスに残されていた約400点の作品群は仏政府に接収されたが、その後59年に375点が再び日本に運ばれ国立西洋美術館に収蔵されるに至った。その収蔵作品のなかにモネの同作は含まれておらず、仏政府側でも存在が忘れ去られてしまったと考えられる。  同美術館によると、同作は2016年9月にルーヴル美術館の収蔵庫でロールに巻かれた状態で発見。たて2メートル、横4メートルにも及ぶ大作だが、おそらく湿気もしくは水の被害によって支持体の上半分を欠失、木枠も失われるなど現状は損傷がはげしい。しかし、残された画面のみでも相当の面積があり、適切な処置がなされればモネ作品の魅力を伝える可能性をまだ十分に持っているという。また幸いにも、画家のサインと「1916年」の年記のある左下の画面が残されており、『睡蓮』一連の大装飾画の制作プロセスを考えるうえでも意義のある作品と説明している。 https://www.oricon.co.jp/news/2106448/full/

http://www.nicovideo.jp/watch/sm32804460