天皇皇后両陛下「最後の沖縄」 複雑な心境の沖縄県民も

天皇皇后両陛下「最後の沖縄」 複雑な心境の沖縄県民も

 天皇皇后両陛下が3月27日から沖縄を訪問されている。両陛下としては最後の訪問となる見通しだが、今もなお、沖縄では皇室に対する複雑な思いがくすぶっている。 午後1時半、天皇皇后両陛下が沖縄・那覇空港に到着された。お二人が沖縄の地を踏むのは今回で11回目となる。初めての沖縄は本土復帰から3年経った1975年のこと。この時、ひめゆりの塔の前で過激派から火炎瓶を投げ付けられるという事件が起きた。沖縄は国内で唯一、住人を巻き込んだ地上戦が行われた地。皇室に厳しい目を向ける県民は少なくなかったという。沖縄に住む平良啓子さんは、今も皇室に対する複雑な思いを抱えている。平良さんはアメリカ軍の攻撃で沈没した「対馬丸」に乗船していた。昭和19年沖縄を出た対馬丸。九州に疎開する子どもら1482人が犠牲となった。4年前、両陛下は那覇市にある対馬丸記念館を訪問し、生存者らと対面された。この時、平良さんにも声が掛かったが、結局、行くことはなかったという。今回、両陛下が最初に向かわれたのが、沖縄戦最後の激戦地といわれる糸満市。国立沖縄戦没者墓苑では花を手向け、軍民合わせて18万余りの戦没者に深く頭を下げられた。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm32955449