8.5トン燃え尽きた? 中国の宇宙ステーション実験機「天宮1号」大気圏再突入に各国が警戒

8.5トン燃え尽きた? 中国の宇宙ステーション実験機「天宮1号」大気圏再突入に各国が警戒

 制御不能になっていた中国の宇宙ステーション実験機「天宮1号」が、4月2日に大気圏に突入した。この実験機については、どこに落ちるか予測できなかったことから、各国が警戒を強めていた。 これは、ESA(ヨーロッパ宇宙機関)のホームページで公開された中国の実験機「天宮1号」の画像。2日、大気圏に再突入した。 「天宮1号」は中国が有人宇宙ステーションの建設に向けて2011年に打ち上げた実験機。宇宙船とのドッキング実験などを繰り返し、2年前、その役目を終えたのだが、その後、制御不能になったとみられる。大きさは全長10メートル、重さ8.5トンと大型のバス並みだということだ。 こちらは、3月29日に関東上空を通過する「天宮1号」を捉えた映像。ヨーロッパ宇宙機関によると、落下の恐れがある場所についてこれだけの範囲が予測されている。日本はもちろんニューヨークなど地球の半分以上に落下の恐れがあるというのだ。 ヨーロッパ宇宙機関宇宙ゴミ研究室担当者:「これまでの経験によると、理論上は8.5トンの20%から40%は、大気圏に再突入しても地上に達する可能性がある」 ただ、この範囲内の多くが海であることも理由なのか。 ヨーロッパ宇宙機関宇宙ゴミ研究室担当者:「私の推測では、破片で人がけがをする確率は、同じ年に2回雷にうたれるのと同じようなものだ」 アメリカのエアロスペース・コーポレーションによると、「天宮1号」が再突入したと思われる場所は南太平洋の上空。中国当局の発表によると、「天宮1号」は日本時間の2日午前9時15分に大気圏へ再突入。ほぼすべての部品が燃え尽きたという。今のところ被害の報告はない。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm32992442