アメフト界に変化の兆し 負傷選手に“ひざまずき”

アメフト界に変化の兆し 負傷選手に“ひざまずき”

 タックル問題に揺れるアメリカンフットボール界に変化の兆しだ。選手たちがひざまずき、負傷した選手の治療を見守る様子。背景には、アメフト界が抱える苦しい現状があった。 日本大学アメリカンフットボール部の前監督で、常務理事を辞任した内田正人氏。人事部長などの要職については第三者委員会の結論が出てから判断するとし、自宅待機中。インターホン越しに一度、返事はあったものの、取材には応じなかった。その一方で、アメフト部では臨時父母会が行われた。会には98人が参加し、約45分間、話し合われた。リーグが始まる9月に復帰できるようサポートするための結束を図ったという。その後、父母会の会長ら代表者数人が大学の副学長を務める加藤部長らと約1時間にわたり、話し合いを行った。父母会会長によると、大学側との話し合いは良い方向に向いているというのだが、あくまでチームの復帰のみの話し合いであり、今後、内田前監督のアメフト部への関与については考えていないという。悪質タックルで注目が集まるアメフト界。そんな状況のなか、信頼回復に向けた動きが。6月2日のオープン戦、東京大学対千葉大学の試合。東大の選手がひざまずいて、負傷した選手の様子を見つめている。これはニールダウンといい、不必要なプレーをしないという意思を示す行為で、アメリカでは負傷者が出た際にひざまずく慣例がある。今回、問題になった悪質タックルはレアケースだが、悪意のあるラフプレーは選手には簡単に見抜けるという。東大の選手が負傷すると、仲間の無事を祈る。関東学生1部リーグの共同宣言からはニールダウンを取り入れざるを得ないアメフト界の窮状が見て取れる。アメフトへの注目を良い方向に向けようと模索が続く。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm33316765