長引く断水に手袋が活躍 貴重な水を使う“知恵” 岡山県真備町、広島県呉市、広島市矢野東それぞれの避難生活から

長引く断水に手袋が活躍 貴重な水を使う“知恵”   岡山県真備町、広島県呉市、広島市矢野東それぞれの避難生活から

 被害が特に大きく少なくとも50人の死者が出た岡山県倉敷市真備町。2階部分まで浸水した家屋が多かった箭田地区。40年ほど前にこの地に住み始めて2人の娘を育てた土屋登喜男さん(77)。住宅に濁流が押し寄せる前に着の身、着のまま避難して一命を取り留めた。2階部分の荷物は危険が伴うことから、下ろせないままの状態だ。大阪に住む長女、倉敷市内に住む次女も駆け付けて幼いころ自分が過ごした我が家の惨状を目の当たりにしながらも両親を励ます。家族4人が力を合わせて相談し合うことで、この困難に向き合うことを決めた。 広島県呉市天応地区。大量の土砂が住宅の中に入り込んだエリア。1階部分が完全に水につかって丸2日間、母親と2人で2階での生活を強いられた堀口真由美さん(59)。水が引いて1階部分の片づけを始めたが、給水車から手に入れた貴重な水をなるべく使わないよう様々な工夫を凝らして生活していた。手が汚れる可能性があるときには使い捨てのポリ手袋を使い…。食事の前には支援物資で送られてきたウェットティッシュで手を拭くことにしていた。片づけを手伝ってくれた同僚らと食事を取っていたそのとき…。昼すぎに断水が解除。 厳しい日差しが照りつけるなか、復旧作業が続く広島市矢野東の梅河団地。避難生活の疲れにも負けず精力的に働く被災者の男性がいた。地元で工具店を営む西永新也さん(51)。自宅は押し寄せた土石流で大きな被害を受けた。西永さん自身も土砂が首まで浸かったという。その西永さんの自宅前では…。貴重な井戸水が12日から復活していた。ポンプがまだ不安定で途切れる恐れがあるものの、西永さんは近所の人に開放しているという。幸い、電気は通じるこの地域。西永さんは所有している家の1つをボランティアと近所の人のための休憩所として使ってもらうつもりだ。休憩所作りは近所の人も加わって進んでいる。冷蔵庫や扇風機などの家電製品は近くの川の水で洗って使えるようにしたという。実は西永さんたちが住む団地から一番近い避難所までは約2キロ。救援の水を運ぶにもひと苦労なのだ。関連 支援物資の送り方は?ボランティア募集始まる sm33500479 広島県警「被災地デマ注意」 sm33502807 必要な物資「給水タンク・軍手・水」 sm33509397

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