ノーベル医学・生理学賞に本庶佑さん 京大特別教授

ノーベル医学・生理学賞に本庶佑さん 京大特別教授

2018年10月1日 18時46分ことしのノーベル医学・生理学賞の受賞者に、免疫の働きを抑えるブレーキ役となる物質を発見し、がんに対して免疫が働くようにする新たな治療薬の開発などに貢献した京都大学特別教授の本庶佑さんが選ばれました。日本人がノーベル賞を受賞するのはアメリカ国籍を取得した人を含めて26人目で、医学・生理学賞では、おととしの大隅良典さんに続いて5人目となります。本庶さんは京都市生まれの76歳。京都大学医学部を卒業後、昭和46年にアメリカに渡り、カーネギー研究所や国立衛生研究所で免疫学の研究に当たりました。そして大阪大学医学部の教授をへて昭和57年からは京都大学の教授となり、医学部長などを務めたほか、現在は京都大学高等研究院の特別教授として副院長を務めています。本庶さんは免疫をつかさどる細胞にある「PD-1」という新たな物質を発見し、その後、体の中で免疫が働くのを抑えるブレーキの役割を果たしていることを突き止めました。この発見によって再び免疫が働くようにして、人の体が本来持っている免疫でがん細胞を攻撃させる新しいタイプの治療薬、「オプジーボ」という薬の開発につながりました。この薬は、がんの免疫療法を医療として確立し、本庶さんは同じくがんの免疫療法で貢献したアメリカのジェームズ・アリソン博士とともに共同で受賞しました。本庶さんは平成24年にドイツの権威ある「コッホ賞」を受賞し、よくとしには文化勲章を受章しています。日本人がノーベル賞を受賞するのはアメリカ国籍を取得した人を含めて26人目で、医学・生理学賞では3年前の大村智さん、おととしの大隅良典さんに続き5人目となります。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm33950477