あまりに80年代的な

あまりに80年代的な

ドイツの1. Futurologischer Congress(未来学会議)というエレポップ・バンドの恥ずかしいビデオ(1983年)。ビートに合わせてダンベルカールをしたり、浴槽で水をかけられたり、ドラミングをボクシングに擬したり、「勝利する」という歌詞に応じてボクシングドラマーの手を上げたりといったコミカル描写や、全員で楽しげに踊ったり、鍵盤を弾きながら大袈裟にジャンプしたり等々、さながら80年代ならではのダサい演出のサンプル集だね。もちろんお約束のボーカルと美女のキスシーンもあるよ。肝心の曲に関しては、メロや歌唱スタイル、それにうわものやリズムもHuman LeagueとかABC(どっちもよく知らんが)みたいなありきたりのエレポだが、冒頭に映るMC202での演奏と思しきイントロ~ヴァースのアシッド風ベースは心地よい。歌詞についても触れておくと、全体的には「口は夜を味わう」とかベタな暗喩が多用される性愛ソングなんだが、シングル曲としての体裁への配慮からか、「心が勝利する」とか「一部の隙もない理知の軽み」みたいな、心貧しく隙だらけな投稿者としては承服しかねる、マチスモめいたフレイズも織り交ぜられている。あっ、曲名は "Kӧrperwӓrme"(体の火照り)ね。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm34681453