ルイ・ヴィエルヌ:オルガンのための三部作(トリプティク)作品58

ルイ・ヴィエルヌ:オルガンのための三部作(トリプティク)作品58

Youtubeからの転載です( https://www.youtube.com/watch?v=JvV0DP2iGZE )。1900年にパリ・ノートルダム大聖堂の首席オルガン奏者となったルイ・ヴィクトル・ジュール・ヴィエルヌ(1870 – 1937)は、6曲のオルガン交響曲を筆頭に数多くのオルガン曲を作曲し、フランス音楽史におけるオルガン作品の1つの頂点を極めたことで知られています。1929~31年、ヴィエルヌは自分と親しい人たちに捧げるため、オルガンのための小曲「朝課」「聖体拝領」「逝ける子のための墓碑」の3つを作曲し、これをまとめて「オルガンのための三部作(トリプティク)」作品58として出版しました。彼は生涯において、失明・大怪我といった肉体的苦難と、妻との離婚・2人の息子の死という家庭的苦難に何度も見舞われており、そんな彼の人生を支えてくれた友人や音楽学校の生徒たちに感謝を捧げるために作曲されたようです。なお1937年6月7日、ヴィエルヌはノートルダム大聖堂で通算1750回目のオルガン演奏会を行います。そのメインプログラムには本作から「逝ける子のための墓碑」が含まれていました。そして、結びとして即興演奏を行っている最中、ヴィエルヌは心筋梗塞で倒れ、そのまま息を引き取ります。彼はパリ・ノートルダム大聖堂の首席オルガン奏者という地位を最後まで保ったまま、ノートルダム大聖堂のオルガンのそばで最期を迎えるという、生前に望んだ希望を叶えたのでした。Serge Ollive(オルガン)

http://www.nicovideo.jp/watch/sm34994197