【神道シリーズ】第63回・八百万の神⑱金毘羅信仰【後編】まなすさんの金毘羅観光動画を見ながら発展する「こんぴらさん」を解説

【神道シリーズ】第63回・八百万の神⑱金毘羅信仰【後編】まなすさんの金毘羅観光動画を見ながら発展する「こんぴらさん」を解説

明治になると、それまで古代より祀ってた権現神(本地垂迹説の仏教神)が山岳信仰から政府により外され、山岳信仰の中心になってきた寺院を破壊し、まったくその山岳信仰に縁の無い古事記の神々を祭神として祀る神社を新設する動きが全国に及びましたが、ここ象頭山では、15世紀以降信仰の中心になっていた金光院松尾寺(真言宗)の祀る本尊・十一面観音と垂迹神・金毘羅大権現の松尾寺が廃仏毀釈によって破壊されたのですが、なんと、その後に新設された「金刀比羅宮(琴平神社)」の初代宮司には、金光院松尾寺(真言宗)の最期の院主の宥常が就き、新社伝こそ平田派国学系の出雲大社教の「大物主神の行宮先の<琴平宮>が起源」という捏造を受け入れたものの、あたかも「隠れキリシタン」ならる「隠れ金毘羅」と言えるべき、本尊の十一面観音を死守し、さらに「厳魂(いづたま)神社」なる摂社を境内の中に作り、厳魂彦命という名の下、金毘羅金剛坊大権現を本尊十一面観音の垂迹神として祀り、今日に至ってます。 神社の名称も「琴平」ではなく「金刀比羅」と、読み方によって「こんぴら」と読めるように改称したのも宥常の見事な「隠れ金毘羅」業でした。今回は、こうした歴史をおさらいする意味を含めて、生主のまなすさんの金毘羅詣りの旅のビデオを皆さんとともに鑑賞したいと思います。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm35278860