ドビュッシー:「忘れられた映像」

ドビュッシー:「忘れられた映像」

Youtubeからの転載です( https://www.youtube.com/watch?v=OTjP1Yzk8C0 )。1894年、ドビュッシーは3曲のピアノ独奏曲を作曲し、友人の画家アンリ・ルロルの娘イヴォンヌに献呈しました。同年末に彼は「牧神の午後への前奏曲」を作曲しており、フランス音楽界において注目を浴びる直前に3曲が作曲されたことになります。ちなみに「映像」第1集が作曲されたのは約10年後の1904~05年です。この3曲はドビュッシーの生前には楽譜出版されず、出版されたのは作曲から83年後、ドビュッシーの没後60年後の1977年であり、その時に出版社によって「忘れられた映像(Images oubliées)」の題名が付けられました。この作品は「レント」「ルーヴルの思い出」「嫌な天気だから『もう森へは行かない』の諸相」の3曲から成っていますが、このうち第2曲「ルーヴルの思い出」は後に「ピアノのために」第2曲「サラバンド」に、第3曲「嫌な天気だから『もう森へは行かない』の諸相」は改作されて「版画」の第3曲「雨の庭」に転用されており、創作初期のドビュッシーの試行錯誤が垣間見える作品と言えます。余談ですが、この作品を献呈されたイヴォンヌはルノアールの絵画「ピアノを弾くイヴォンヌとクリスティーヌ・ルロル」のモデルになっています。アラン・プラネス(ピアノ)

http://www.nicovideo.jp/watch/sm35547371