シベリア抑留 ロシアで発見の日本人文書 初開示

シベリア抑留 ロシアで発見の日本人文書 初開示

2019年12月26日 18時32分終戦直後にシベリアに抑留された日本人が、収容所での生活や心情を克明につづった文章や絵画などがロシアで見つかり、先月モスクワを訪れた日本政府の調査団に開示されたことが分かりました。調査を行った厚生労働省は、こうした資料が開示されたのは1991年に調査が始まって以来初めてで、「貴重だ」としています。シベリアに抑留された日本人に関する資料は、モスクワにある国立軍事古文書館で保管されていて、日本政府は、収容所での死亡記録などの資料について1991年から提供を求め、抑留中に死亡した人を特定する調査を続けています。依然として1万5000人とされる死亡者が特定されていないことから、先月も厚生労働省の調査団が、軍事古文書館を訪れ、新たに見つかった170点ほどの資料を調査しました。軍事古文書館によりますと、今回の資料の中には抑留されていた日本人が、収容所での生活や心情をつづった文章や絵画などが含まれていたということです。こうした資料がNHKにも開示され、このうち極東のハバロフスクの収容所の日本人たちが1947年に編集した「捕虜生活記録」には、みずから金網を張って設営した収容所の中に入る屈辱感や、数日前まで元気だった仲間が厳しい寒さと強制労働で死亡し、凍った遺体を目撃した絶望感などが克明につづられています。厚生労働省は、こうした記録が開示されたのは調査が始まって以来初めてで、「貴重だ」としていて、資料の写しを入手したうえで希望する遺族などが見つかれば提供するとしています。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm36141009