ボロディン:小組曲

ボロディン:小組曲

Youtubeからの転載です( https://www.youtube.com/watch?v=qtCyY8_btok )。1885年にボロディンが作曲・出版した「小組曲」は、彼の熱烈な崇拝者であったメルシー・アルジャント伯爵夫人からベルギーでの演奏会に招待されたことに感謝して、そのお礼として作曲され、彼女に献呈されたピアノ独奏用の組曲です。全7曲から成る本作は、それ以前(1878年頃)から書き留めていたピアノの小曲に新曲を付け加えて完成しましたが、各曲が伯爵夫人の少女時代にまつわるエピソードを表現する標題音楽となっており、それぞれに副題が付けられていました。しかしボロディンは出版時にそれらの標題を全て削除しました。おそらく、伯爵夫人に関する個人的な事情を公開することを望まなかったためと考えられています。本作は、出版時には多数の音楽家が楽譜を買い求めるほどのヒット作となりました。伯爵夫人は翌年のボロディンへの手紙で「あなたの『小組曲』はすごい売れ行きで、欲しがる人は跡を断ちません」と書き送りました。実際、本作が晩年のボロディン(本作出版の2年後に急死)の優れた作曲の腕を示した佳作であることは間違いありません。ウラディーミル・レイチキス(ピアノ)

http://www.nicovideo.jp/watch/sm36331704