“英国が3つに割れる日”とは?

“英国が3つに割れる日”とは?

前回の動画「新聞が真っ二つに割れた日」の続編。ブレグジット後、日本ではあまり伝えられていない、イギリスの国家分裂リスクについて解説。ブレグジット当日の北アイルランドの"不気味な沈黙"や、爆弾騒ぎなどの最新情報に加え、北アイルランドの歴史的なエピソードも紐解く。さらに独立の英雄マイケル・コリンズとは何者かなど、マニアックな内容も含め、再生回数を度外視した長尺動画でテレビ東京前ロンドン支局長が徹底解説する。ブレグジットをめぐるニュースでよく出てくる「北アイルランド問題」とは一体何なのか。この動画で全てスッキリさせる。※今回は収録時間が長く、編集にも時間がかかったため、アップロードが遅れました。申し訳ありません。イギリスがEUから離脱した1月31日の夜11時、北アイルランドのベルファストは不気味な静けさに包まれていた。この街では、ロンドンのようなお祭り騒ぎが起こることはない。血塗られたこの地域の歴史と対立する人々の感情が背景にあるからだ。そもそも、このブレグジット直後のタイミングで、北アイルランドでは爆発物騒ぎすら起こっていた。ブレグジット直後の2月初旬、北アイルランド警察は、工業地帯に停められたトラックに爆弾が仕掛けられているのを発見。装置は解除され、幸いにも爆発して死傷者が出るような事態は避けられたが、地元には衝撃が走った。犯行声明を出したのは北アイルランドのイギリスからの独立と、南のアイルランド共和国との統合を求めるCIRAという武装勢力。Cは継続(Continuity)のCであり、日本語での組織の名称は「継続IRA」とも言うべきか。かつてイギリス軍や治安部隊との戦いやテロを繰り広げたIRA(アイルランド共和軍)が武装闘争を放棄した後、この方針に反発した勢力がこの継続IRAや真のIRA(Real IRA)を発足させ、武装闘争を続けている。去年、ロンドンデリーでは自動車爆弾テロなども起こっている。日本の公安調査庁によると、継続IRAは50〜80人程度、真のIRAは100人程度の構成員がいるとされるが、以前として、イギリスからの独立問題がくすぶり続けているのがこの北アイルランドなのだ。北アイルランドで独立・統一を求める勢力が動きを見せる中、南のアイルランド共和国でもかつてない大きな動きがあった。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm36392919