【神道シリーズ】第90回・八百万の神㉟その他の山岳信仰(3)宝満山・脊振山・阿蘇山・雲仙岳など・・・

【神道シリーズ】第90回・八百万の神㉟その他の山岳信仰(3)宝満山・脊振山・阿蘇山・雲仙岳など・・・

今回は九州の四山の、宝満山(ほうまんざん)、脊振山(せふりさん)、阿蘇山、雲仙岳の信仰を紹介していきたいと思います。宝満山は、白鳳2年(673年)に法相宗の僧・心蓮による開山とされ、その後、延暦23年(804年)に最澄が唐に渡った際に竈門山寺に航海の安全を祈り薬師如来像を4体彫刻したことにより宝満山の天台化が進み、九州天台宗の拠点となり、英彦山とともに「金胎両部の峰」を形成します。脊振山は、聖徳太子の命により上宮東門寺(うえみやとうもんじ)が、元明天皇により中宮霊仙寺が建立され、その後、天暦年間(947~956年)に性空(天台宗)が再興したのち、天台系の修験霊場として栄えたとされています。阿蘇山は、古くから噴火口が崇拝の対象になっており、神霊池、宝池(雨水によって池となる)とも呼ばれていた中ノ御池(なかのおいけ)には主神の阿蘇大明神(本地・十一面観音)が祀られ、地仏の十一面観音・弥勒菩薩・毘沙門天を合わせて阿蘇三神(さんじん)と呼ばれています。雲仙岳は、行基による開創を伝え、雲仙四面宮(しめんみや)を祀り、大乗院満明寺(真言宗御室派>現・一条院)を別当寺とおり、山号は、行儀が「温泉(うんぜん)」としたことに由来すると言われ、全国の温泉のルーツだとも言われています。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm36714092