ぶさかわ犬「わさお」天国へ

ぶさかわ犬「わさお」天国へ

06月09日 16時43分不細工だけどかわいい、「ぶさかわ犬」として、全国から人気を集めている鰺ヶ沢町の秋田犬、「わさお」が、8日、息を引き取りました。秋田犬の「わさお」は、13年前の秋ごろ、鰺ヶ沢町の観光施設の近くで捨てられていたのを、地元のイカ焼き店の店主が引き取って育ててきました。ライオンのたてがみのような毛と小さな目がかわいらしいとインターネットを中心に人気を集め、不細工だけどかわいい、「ブサかわ犬」として全国的に知られるようになり、映画にもなりました。「わさお」の年齢は13歳とみられていて、人間の年齢では80代から90代となり、ことし4月からは足腰に力が入らず、歩くのが難しくなっていました。このため、「わさお」は、これまで過ごしてきた屋外にある犬小屋ではなく、店の中で世話を受けるようになっていましたが、「わさお」の世話を続けている男性によりますと、8日夕方、動物病院で点滴を受けている際に、静かに息を引き取ったということです。「わさお」は火葬され、骨が、8日午後、13年間を過ごした鰺ヶ沢町のイカ焼き店に帰ってきました。店内には献花台が設けられていました。わさおを保護した菊谷節子さんの長男で、いまの飼い主の忠光さんは、「3年前に亡くなった母をしっかりと看病できなかったので、わさおの面倒はきちんと見ようと思い、好物のチクワもたくさんあげました。わさおといっしょに過ごすことができて幸せでした」と涙ながらに話していました。また、長年、「わさお」の世話をしてきた鰺ヶ沢町観光協会の副会長、工藤健さんは、「わさおがいることで町が有名になったと思います。わさおは、愛してくれた人たちのなかにずっと居続けると思います」と話していました。鰺ヶ沢町に住む74歳の男性は「わさおが死んだと聞いて、びっくりしました。鰺ヶ沢町のシンボルだったので、寂しくなると思います」と話していました。わさおは、ことし3月に亡くなった、志村けんさんが出演するテレビ番組で何度も取り上げられていて、61歳の女性は「死んだと聞いて、とてもショックです。鰺ヶ沢町の観光を盛り上げてくれた存在でした。わさおを引き取り、3年前に亡くなった飼い主の菊谷節子さんや志村けんさんと、天国で安らかに過ごして欲しいです」と話していました。弘前市から訪れた56歳の男性は「わさおの様子を見ようと思っていたので、さびしいです。天国で菊谷節子さんと元気な姿で会えるといいなと思います」と話していました。鰺ヶ沢町の平田衛町長は「以前から体調が悪いと聞いていましたが、死んだと聞き、残念です。わさおに大いに感謝し、その活躍を後世に長く語り継いでいきたいです。今は、長い間おつかれさまでしたと声をかけたいです」と話していました。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm37006945