光の刺激でサルの手を動かす

光の刺激でサルの手を動かす

07月24日 10時11分脳の神経細胞に外部から光の刺激を与えることでサルの手を自動的に動かすことに、愛知県岡崎市の生理学研究所などのグループが世界で初めて成功しました。パーキンソン病の治療などにつながると期待されています。研究を行ったのは、岡崎市にある自然科学研究機構、生理学研究所の南部篤教授などのグループです。外部からの光で脳の神経細胞を操作するには、神経細胞に特殊なたんぱく質を作らせる必要があります。研究グループは、このたんぱく質の遺伝子を神経細胞に運ぶための、サルに最適な「ウイルスベクター」と呼ばれるいわば“運び屋”を見つけることが出来たということです。これにより脳内で体の運動をコントロールする部分の神経細胞に遺伝子を注入し、光で活性化するたんぱく質を効率よく作らせ、サルの手を動かすことに成功したということです。光の刺激によってネズミなどではひげを動かすことなどができていましたが、霊長類のサルでは難しく、グループによりますと、成功したのは世界で初めてだということです。南部教授は、「脳機能の働きの解明につながり、パーキンソン病などの治療に道を開くものだ」と話しています。この研究成果は、イギリスの科学雑誌、「ネイチャーコミュニケーションズ」に掲載されました。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm37255239