浅井長政 姉川の戦い後も信長にとって脅威か 書簡見つかる

浅井長政 姉川の戦い後も信長にとって脅威か 書簡見つかる

2020年8月21日 16時03分NHK大河ドラマ「麒麟がくる」にも登場する戦国時代の大名、浅井長政が、姉川の戦いで織田信長に敗れたあと京都の寺に送った文書が見つかりました。寺への支配を示す内容で、専門家は、「長政が敗れたあとも京都に影響力を残し、信長にとって脅威になっていたことを示す貴重な資料だ」と指摘しています。この文書は京都市左京区の寺、勝林院で見つかり、近江の戦国大名、浅井長政の研究を続けている滋賀県長浜市の太田浩司学芸専門監が調べた結果、花押や内容から長政がこの寺に送った「安堵状」と判断されました。安堵状は、幕府や領主が支配下にある寺院などに対し、領地を保証するために発行したもので、今回見つかった文書には「領地異議あるべからず候」と記されています。この文書が書かれたのは西暦1570年にあたる元亀元年の11月で、長政はこの5か月前に姉川の戦いで織田信長と徳川家康の軍勢に敗れています。中世の歴史に詳しい関西学院大学の早島大祐教授は、今回の文書は長政が敗れたあと衰退の一途をたどったのではなく、近江にとどまらず一定の勢力を保っていたことを裏付ける内容だとしています。そのうえで早島教授は、「長政が京都に影響力を残し、上らくしていた信長にとって脅威になっていたことを示す貴重な資料だ」と指摘しています。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm37396795