【リゼロ】頭がおかしくなる動画

【リゼロ】頭がおかしくなる動画

怖気け立つ。快楽に震える。恐怖に怯えた。歓喜に涙した。憤激に血を吐く。快哉を叫んだ。感情が、ぶつ切りに、跳ね回り、正当性を失い、あべこべに──。「────」 影に肉体が溶け、ナツキ・スバルの境界が曖昧になっていくのがわかる。何故、わかるのか。わかるのはナツキ・スバルか、それとも別の何かなのか。「────」 影の中に、囁かれる愛とは別の何かの存在を感じる。──否、感じない。それは別の何かではない。スバルだ。ナツキ・スバルなのだ。混ざって、溶け合って、一塊になってしまえば、そこに他者との境はない。吞まれた全すべてが、ナツキ・スバルとなる。 温もりがあり、悲しみがあり、憎しみがあり、慈しみがあり、落胆があり、狂喜があり、失望があり、安堵があり、嘆きがあり、満足があった。 そう、満足があった。多くの絶望が、多くの悲嘆が、その中に、満足もあった。 その満足も、スバルの一部だ。それがナツキ・スバルを満たせるなら、それに──。「──?」 満足に手を伸ばす──否、手はない。体はどこにもない──否、そんなことはない。体は影に吞まれ、なおもそこにある。溶けたのは心、溶けたのは意識、溶けたのはナツキ・スバルの魂。それを搔き集める。搔き集めて、搔き集めた理由を理解する。 熱が、あった。ナツキ・スバルに戻る最中、熱を感じた。それは仮り初めの満足とは全く異なる場所に、伸ばそうとした腕に、右腕に、手首に。それは──、 ──闇色の世界でも鮮やかに輝く、祈りを込められたハンカチだった。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm37498230