【詩吟#06】『春望』を吟じてみた【VTuber/うぐいすもち】

【詩吟#06】『春望』を吟じてみた【VTuber/うぐいすもち】

◆通釈◆国都長安は賊軍に攻められ、見るかげもなく破壊されてしまった。ただ周囲の山河だけは依然としてもとの形をとどめている。街はすっかり荒れはて、人影もなく、再び巡ってきた春に、ただ草木だけがいたずらに生い茂っているばかりである。この戦乱の時世に、本来楽しいはずの花を見てもかえって涙が流れ、一家の別離を恨んでは、慰むべき鳥の声を聞いても妻子への思いに心がゆれる。烽火は何ヶ月もつづいて戦乱の止む気配もなく、家族との音信も途絶えがちで、一通の手紙も万金にあたる貴重なものに思われる。積る憂いのためか白髪頭は掻けば掻くほど更に短くなって、とても簪をさすことなどできないと思われる程である。◆参考文献◆『ビギナーズ・クラシックス中国の古典 杜甫』黒川洋一『漢詩入門』一海知義

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