【小酒井不木 傑作選】少年科学探偵(4)~頭蓋骨の秘密

【小酒井不木 傑作選】少年科学探偵(4)~頭蓋骨の秘密

山中の骸骨実験室の前の庭にある桐の若葉が、ようやく出そろった五月なかばのある朝。塚原俊夫君が「Pのおじさん」と呼ぶ警視庁の小田刑事は、珍しくも私服を着て、私たちの事務室兼実験室を訪ねられました。小田さんは東京に近い△△県の田舎の生まれだそうですが、その村の小田さんの親戚の家に一つの事件が発生したので、俊夫君にその解決を依頼すべく来られたのです。今日からちょうど五日前、△△県××村の付近の山奥で、先年関東の大地震の際、山崩れのあったところを、二人の農夫が掘りかえしていると、一本の松の木の根元から、以外にも、十二三の少年の死体があらわれました。死んでからよほど日数がたっていると見えて、単衣(ひとえもの)に包まれた身体(からだ)も、学校帽子をそばに置いた頭も、ほとんど骨ばかりで、どこの誰とも分かりませんでした。二人の農夫はびっくりして、転ぶように走って、F町の警察署に事の次第を急報しましたので、警察署からは直ちに三人の警官が取り調べのため、現場(げんじょう)に駆けつけました……★文字起こし:  http://urban-legend.tsuvasa.com/shonenkagakutant …aikotsunohimitsu

http://www.nicovideo.jp/watch/sm37999132