裏S区:嗤う人々~アナザーストーリー・後日談【ゆっくり朗読】

裏S区:嗤う人々~アナザーストーリー・後日談【ゆっくり朗読】

※註:もとのお話『裏S区』を聴いていない方は、最初にこちらからお聴き下さい。⇒  https://www.nicovideo.jp/watch/sm37935763 これから書くことは俺の体験とは全くの"別物"です。俺の体験だと本当と言い切れるが、他人の体験なので、あくまでも聞いた話の為、本当かどうかは不明。自分の体験をS区出身の友人、耕一(仮名)に話したところ、俺に酷似するような体験があると言い出したので聞いた話。S区って言うのはかなり大きくて、目の前に海、後ろに山がある。S区の目の前の海を正面と捉えており、山を越えて広がる場所が裏S区。もちろんこちらもそれなりに大きい。ただ、裏と名前がついたり、差別観的な名称からも分かるとおり、S区と裏S区ではかなり文明が異なる。裏S区にはまず電車が通っていない。電車に乗って隣町(S区から見ての話だが)に行く際にも、わざわざ車かバスでS区に出てきて、電車に乗らなければならない。たかが隣町に行くだけに三、四十分以上かかってしまうのである。だから裏S区出身者は、あまり自分の地域から外に出たがらない。その為か、かなり身内に対しての思いやり、連結力というのは強く、子供の起した事件に関しても、一々親がしゃしゃり出てくる。ただし、こういう地域に限り絶対にある、『排他的』なものに関してもかなり強い。例えば、俺が高校の時に清助に苛められたときに、殆どの奴らが俺に対して手を差し伸べる事は無かった。俺は生まれも育ちもS区なのだが、クラスの半数以上が裏S区出身者の為、裏S区の奴等に関しては、傍観とか無視とかとも違って、『そこに俺は居ない』って本気で思ってる感じ。また、S区の奴等にも友人が居たが、彼らは裏S区の人間を怖がっている為か、俺に手助けをしたり庇ったりして、何か自分に火の粉がかかるかも、という事を嫌がってる感じで無視。まぁ、俺の中でも一番仲が良かった清助の突然の奇行にビビッてたし、他に助けを求める気も無かった……★文字起こし: https://kowaiohanasi.net/ura-s-ku-2

http://www.nicovideo.jp/watch/sm38024875