コロナとの戦いは「いたちごっこ」、定期的なブースター接種必要=英専門家

コロナとの戦いは「いたちごっこ」、定期的なブースター接種必要=英専門家

 新型コロナウイルスのゲノム解析を手掛ける英国の専門家チームは、感染力の強い変異株に対応するため、定期的にブースター(追加免疫)のワクチン接種が必要になるとの認識を示した。 新型コロナとの戦いは「いたちごっこ」だと専門家はいう。このウイルスは約2週間に1度の割合で変異するため、定期的にブースター(追加免疫)ワクチンを接種することが将来の課題だ。 英国で新型コロナのゲノム研究を主導するシャロン・ピーコック氏は、これまでに世界中でマッピングされたウイルスのゲノムのうち半分を解読した。 ピーコック氏は新型コロナとの戦いには、国際的な協力が不可欠だと話す。新型コロナの変異はインフルエンザやHIVに比べて遅いものの、ワクチンの調整は不可欠だからだ。 COG-UKトップ シャロン・ピーコック氏 「常にブースターワクチンが必要になることを理解しなければならない。コロナに対する免疫は永遠には続かないからだ。このことは、例えば風邪に対する免疫を見てもわかることだ。時間の経過とともに感染の波がある。コロナに対する免疫力は低下していくので、時間とともに常にブースター接種を検討する必要がある。 いま私たちが注目しているのは、ウイルスが今後も変異し続けるという事実だ。それは避けられないことだが、ウイルスがもたらす変化に対応できるワクチンを用意することで、その変異の先を行くことができる」  ちょうど1年前に設立されたCOG-UKは、ウイルス遺伝学に関する情報量で世界最大の機関だ。 英国、ブラジル、南アフリカで最初に確認された3つの変異株が、最も注目されている。中でもピーコック氏が警戒しているのは、南アフリカ型だ。 「私が心配している理由は感染力が強いというだけでなく、E484Kと呼ばれる、免疫力の低下と関係する変異があることだ。この変異株に対する我々の免疫は低下する。そのためとりわけ懸念している」(ピーコック氏) 新型コロナの感染者数は1億2000万人に達した。 変異株をすべて把握するのは困難になりつつある。 ピーコック氏は、将来さらに多くのパンデミックが起こるだろうと予想している。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm38438264