【手描きエヴァ】わ/た/し/は/禁/忌【カヲシン】

【手描きエヴァ】わ/た/し/は/禁/忌【カヲシン】

「Qで幽霊になった渚カヲルが、碇シンジに執着しつづける話」※シンネタバレあり本家様: sm35168302 Twitter:@ponpon_merQにて死亡した後身体は13号機内で再構成が行われ、魂は放り出された。魂だけの存在…幽霊となっても、カヲルはシンジに着いていくことを決めていた。しかし幽霊にはいくつかのルールがあった。「霊界と自身の死に場所以外に行ってはいけない」「窓には映れない」中でも最も重要なルールは「幽霊が生者に触れると生者も幽霊になってしまう」というものだ。しかしカヲルは「この街の外には出れない決まり」を破り、シンジを隣で見守っていた。ある時、霊界から使者たちが現れルールを破ったカヲルを連れ戻そうとする。「“今回の”シンジくんを幸せに出来なかったのだから、君はもうお役御免だよ。」「死んでもシンジくんの側にいるなんてずるい。僕と代われよ。」彼らは強制的にカヲルを連れていこうとしたが、かつて自分たちを愛してくれた“シンジくん”がいない世界線はあまりにも冷たく彼らを拒んだ。「「また来るからね」」霊界へ帰った彼らを睨みながらカヲルは思う。「この日常は渡さない」第三村で生活を続けていてもシンジは相変わらず塞いだまま。そんなシンジを見ていたカヲルはあることに気づく。チョーカーを見て嘔吐するのも、一日中涙を流し続けるのも。全てカヲルを想っていたからこその弊害だったのだ。他人との関係を拒絶し、カヲルの死に囚われ続けるシンジを見てカヲルの中で狂気的なまでの愛が育っていく。その時、使者たちが再びカヲルの前に現れる。彼らはカヲルの顔を一目見ると薄気味悪い笑みを浮かべた。「触れてしまえば彼は幽霊になる。もう使徒とリリンの悲しい運命に巻き込まれることもない」「僕もシンジくんと一緒がいいな。ね、霊界連れて逝っちゃおうよ。」シンジへの超過した愛が自身を蝕み、カヲルは唆されるままシンジに手を伸ばす。「シンジが欲しい」という自身の欲望のためだけに、ただひたすらに手を伸ばす。だが触れる直前、ふと彼の笑顔が頭をよぎった。誰も信じられなくなった彼がカヲルだけを信頼し見せた笑顔。その瞬間、カヲルは使者たちを振りほどき叫んだ。「シンジくんだけは守らなくちゃ意味がないだろう!」間一髪シンジを幽霊にせずに済んだが、自身の欲望のためにシンジを道連れにしようとしてしまった自分はもう側にはいられない。いてはいけない。今日も旧ネルフ本部では誰もいないピアノが鳴り続ける。それに呼応するかのように、脱け殻の身体は時々鍵盤を叩くように動くのだ。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm38671714