ウララ有マン

ウララ有マン

 2つ隣でゲートインを渋るセイウンスカイを横目に見つつも、ハルウララの心境は酷く落ち着いていた。 最初にターフを踏みしめた時、ゲート入りする時、そして出走を控えるこの感覚、その全てに既視感を覚えつつも、しかしそれは何処か当然であるようにも思えた。 有マ記念で一着になりたい。その一心でハルウララは今日まで努力を積み重ねてきた。だがここへ来て、ハルウララはそれが果てしなく難しいものなのだと悟る。 今回も、私は勝てないのかもしれない。 初めて挑戦する筈の有マ記念で、ハルウララは何故かそのように考えた。 そして最後の一人がゲート入りを終えた時、そのような思いは雲散霧消し、今回こそはという決意に変わる。 X年、有マ記念。砂上の花が芝に咲く。 その日のレースを、私達は生涯忘れないだろう。 怪文書の書き方分からん。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm38805940