仏大統領 ポリネシアでの核実験 “補償も視野に被害調査へ”

仏大統領 ポリネシアでの核実験 “補償も視野に被害調査へ”

2021年7月29日 7時50分南太平洋にあるフランス領ポリネシアでフランスが30年にわたって行った核実験をめぐり、マクロン大統領は住民の健康被害などへの責任を認め、補償も視野に被害の調査を積極的に進める方針を明らかにしました。フランスは、南太平洋にあるフランス領ポリネシアにあるムルロア環礁などで1966年からの30年間であわせて193回の核実験を行い住民団体などは甲状腺がんなどの健康被害が相次いでいるとして、フランス政府に謝罪や補償を求めています。現地を訪問したマクロン大統領は27日、最大都市のパペーテで演説し「ここで核実験を行ったのはより遠いからだ。フランスはポリネシアに負債がある」と述べ、謝罪には踏み込まなかったものの核実験による健康被害などへの責任を認めました。そのうえで核実験に関する公文書について、国防上の支障がない限り、開示する考えを示しました。フランスはこの問題を巡り、オランド前大統領も健康被害などへの責任を認めていますが、マクロン大統領は住民の訴えを受けて行われた健康被害の調査はこれまで200件足らずで十分ではないとして、補償も視野に被害の調査を積極的に進める方針を明らかにしました。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm39100731