造兵閑話「浮沈特火點1型」

造兵閑話「浮沈特火點1型」

本土への上陸を阻止すべく第十陸軍技術研究所で開発された、対上陸用舟艇の浮き砲台です。武装は37mm舟艇砲、もしくは20mm機関砲等。乗員は2名で、潜水艦のように潜水と浮上ができます。30mくらいまで潜航できますが、エンジン等は無く、あくまでもその地点に係留する感じの装甲體です。製造は神戸にある民間企業が行い、昭和20年7月に研究が完了しましたが、量産には至らなかったようです。基本的には陸軍船舶兵で「まるゆ」の訓練を受けていた兵士が抜擢されたようです。同時並行で2型の開発も行われていたようですが、手元に一次資料が無いので説明は避けました。近代技術の発達した現代から見れば、やや滑稽に映るかもしれませんが、当時は必死であり、どうにかして本土上陸を防ごうとし、どんなアイデアでも使おうとした苦しい試行錯誤が感じられる兵器です。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm39321854