その本を読んだら消される 【古書の呪い - G・K・チェスタートン 1935年】 オーディオブック 名作を高音質で BLAST OF THE BOOK https://bit.ly/3cFOtSt

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【4K】字幕版はこちら⇩ https://bit.ly/3cFOtSt オープンショウ教授は、もし誰かに心霊主義者だとか心霊主義の信者だとか言われると、ガタンと卓を叩いて、いつも癇癪を起こすのであった。しかし、これだけで持前の爆発がおさまるわけではなかった。というのはもし誰かに心霊主義の否認者だと言われても、やはり癇癪を起こしたからである。自分の一生をささげて心霊現象を研究してきたのは彼の誇りであった。■一部抜粋そういう心霊現象は本当に心霊の現われなのかそれとも単に自然現象の現われなのかそれを自分がどう思っているかについて絶対にヒントをあたえた事がないのも彼の誇りであった。彼にとって何よりも楽しかったのは、熱心な心霊主義者の輪の中に坐って、自分がどういう風にして霊媒の正体を次々とあばき立て、インチキを次々と見つけ出したかという話を徹底的に詳しく話してきかせる事であった。というのは実際彼は、一度目的物に目をつけたら最後、非常な探偵能力と洞察力を発揮したし、いつも霊媒には、大いに怪しい目的物として、目をつけたからである。同じ心霊主義のペテン師が三つの違った変装をしているのを見つけたときの話がある。女になったり真白な顎ひげの老人になったり、濃いチョコレート色のバラモン教徒になったりしていたのであった。こういう話を詳しく聞かされると、本当の信者たちはかなり落ち着かなくなったが、実はそれが教授の狙いであった。しかし心霊主義者だってインチキな霊媒の存在を否定するわけではないから、別に文句は言えなかった。ただ、なる程教授の滑らかな話しぶりが、霊媒はみんなインチキだといわんばかりに聞こえるのかもしれなかった。 しかし頭の単純な無邪気な唯物論者には災あれ(しかも唯物論者は全体的にかなり無邪気で頭が単純である)。連中は、こういう話の傾向から勝手に想像して、幽霊は自然の法則にそむくとか、そんな物は古い迷信にすぎないとか、全てがたわ言か、さもなかったらでたらめだとかいうふうに議論を進めるのである。こういう相手には教授は、ふいに全ての科学の砲火をあべこべに向けかえて、惨めな合理主義者が一度も聞いた事がないような、疑う余地のない事件や説明のつかない現象を一斉にならべ立てて、相手をなぎはらうのであった。#オーディオブック#古書の呪い#Chesterton

http://www.nicovideo.jp/watch/sm39640796