「危ない公民教科書」【手奇塾】 本当の憲法成立過程を教えない公民教科書

「危ない公民教科書」【手奇塾】 本当の憲法成立過程を教えない公民教科書

 危ない公民教科書、今回は、本当の憲法成立過程を教えない公民教科書です。今まで一部野党の反対で、憲法を議論する憲法審査会さえ開かれなかったのですが、ようやく立憲民主党も参加して改憲議論が活発化する兆しが表れています。理由は維新の会や国民民主党が憲法改正の議論を始めたのでこのままでは選挙に不利と考えたのではないでしょうか。 日本には、祝日のことを旗日と言って、国旗を玄関先に掲げて祝う習慣がいまでもあります。国民の祝日に関する法律で、5月3日は憲法記念日の祝日になっています。しかし、お正月の3が日や、建国記念の日などに国旗を掲げても、憲法記念日には掲げない人もいます。おめでたい日ではないからです。自由社の公民教科書58ページの側注には次のような記述があります。独立国の憲法は、その国の政府や議会、国民の自由意思によってつくられる。したがって、外国に占領されている時期には、作るべきではない。また、その理由に、戦時国際法とフランスの憲法第89条の二つを揚げています。つまり、5月3日に国旗を掲げないひとは、日本国憲法が、外国に占領されている時期に作られ、国民の自由意思によってつくられた憲法ではないのでおめでたくないのかもしれません。 私たちの社会は、時代とともに変化しています。この変化に合わせて憲法やその他の法律も変えていかねば、憲法に違反して私学助成金が行われていることや、法の抜け穴など、不都合なことが起きてしまいます。民法が変わって成人年齢が20歳から18歳に引き下げられることが、平成30年5月に決定し、令和4年4月1日から実施されます。法律はこのようにどんどん新しくなっていきますが、憲法は、反対する国会議員がいるためなかなか改めることができず、古いままになっています。 自由社は憲法改正の論点として次のことを揚げています。1. 戦争放棄に関する第9条、2. 参議院を廃止すべしとする二院制問題、3. 首相を国民が選ぶ首相公選制、4. 憲法に国の元首を明記する、5. 憲法前文に日本の歴史、伝統、文化にふれるべき。自由社の教科書では、政治的な問題のため、現在行われている、以下の憲法改正の論点を省いています。1.北朝鮮のミサイル発射や中国の台湾や南シナ海、尖閣諸島への軍事的圧力などや災害時のために、緊急事態条項を盛り込むべきとする考えや、2.第9条はそのままにして、自衛隊を追記するという意見です。これは自民党が提案している憲法改正の4つの論点です。このほかにも現在SNSで話題になっている、一部野党の国会議員が行う誹謗中傷問題です。このため憲法51条の国会議員の無制限の免責特権を、ある程度制限すべきではないではないかという意見が広がってるようです。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm40114857