【常磐津 屋敷娘】踊ってみた

【常磐津 屋敷娘】踊ってみた

本名題『四季詠丸にい歳』と言います。(しきのながめまるにいのとし)本名題とは歌舞伎や浄瑠璃などの正式名称で、奇数の文字数を縁起が良いとしています。(五字、七字など)「屋敷娘」とは大名屋敷で奉公し雑用などの仕事をする女性のことで、「腰元」ともいいます。「奉公」とは主人の外出のお供、掃除、おつかいなどの家事、子弟(してい)の教育係などを指します。また、裁縫、生け花、お茶などのたしなみも学んでいたそうで、このお勤めを「行儀見習い」ともされていました。「行儀見習い」とは仕事をしながら行儀作法を学ぶという事を指していて、行儀、礼儀作法などを身に着けることは、女性にとって良縁(よい結婚)を引き寄せる手段となっていました。当時は年に数回しかお休みが無く、奉公先のお屋敷から自由に外出することは難しかったそうで、お休みの時には親もとへ帰ったり、お芝居を観に行ったり、買い物をして過ごしていたそうです。ちなみに、お休みの事を「宿下がり、藪入り」等といいます)大名屋敷に仕えて、待ちに待った宿下がりに、傘と扇子を持った娘が、素敵な男性との恋を思い浮かべ、蝶々と戯れる様子は楽しげに表現した演目です。宿下りの娘姿で、クドキから鞠唄、蝶の狂いなど魅せ場の多い曲になっています。<演目について>1,「千草も野辺の通い路に~」で花道からの出てきて踊ります。(ちぐさも のべの かよいじに)2,「過ぎし弥生の桜時(さくらどき)~」ここから本舞台にて、クドキでしっとりと踊ります。3,「恋には弾む手鞠唄~」の後から手毬唄になります。手毬唄とありますが、鞠つきですね、テンポが良く観て楽しみやすいかと思います。4,「花に来て 秋の香慕う蝶胡蝶~」」(はなにきて、あきのか しとう、ちょう こちょう)こちらでは蝶々と絡む場面で蝶々が飛んでいることを意識して踊ります。5,「花の露 吸うしおらしさ 戯れ遊ぶ~」こちらの後では2枚扇、扇子を2本使って踊ります。6,「恋と云う字はいたづらものよ」から振り鼓と言う小道具を用いてノリの良い踊り地になります。今回は2と3を踊っております。今は袖に手を入れたり、小道具や扇子を使ったりするのは難しいですが踊れるようになれたら良いなと思います。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm40190508