爆撃機から投下の瞬間

爆撃機から投下の瞬間

720p1961 年 10 月 30 日午前 11 時 32 分(モスクワ時間)ツァーリ・ボンバは北極海にあるソ連領ノヴァヤゼムリャ(73.85°N 54.50°E)上空で投下された。投下高度は10,500メートルで、内蔵された気圧計[3]によると高度4,000メートル(海抜4,200メートル)に降下した時点で爆発した。一次放射線の致死域(500rem)は半径6.6キロメートル、爆風による人員殺傷範囲は23キロメートル、致命的な火傷を負う熱線の効果範囲は58キロメートルにも及んだと見られている。爆発による火球の下部は地表まで届き、上部は投下高度と同程度まで到達した。火球は1,000キロメートル離れた地点からも観測された。生じたキノコ雲は高さ60キロメートルの中間圏に達し、幅30 - 40キロメートルであった。上述の通り、核分裂による放射性汚染はわずかだった。この爆発による衝撃波は地球を3周してもなお空振計に記録され、日本の測候所でも衝撃波到達が観測された。その威力は広島原爆の約3000倍に及ぶ。Tu-95では重量27トン、全長8メートル、直径2メートルと巨大なツァーリ・ボンバを搭載するために爆弾倉の扉と翼燃料タンクが取り外され、それでも収まらなかったので半埋め込み式で搭載された。Tu-95が当時のソ連爆撃機の中では最大級であったことからも、ツァーリ・ボンバの巨大さをうかがい知ることができる。ツァーリ・ボンバには投下機が爆心地から45キロメートルほどにある安全圏へ退避する時間を与えるために重量800kgにも達する多段階の減速用パラシュートが取り付けられた。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm40447265