巨大ブラックホールの輪郭撮影に成功 天の川銀河で初

巨大ブラックホールの輪郭撮影に成功 天の川銀河で初

2022年5月13日 1時00分私たちの太陽系がある天の川銀河の中心に存在する巨大ブラックホールの輪郭の撮影に成功したと、日本も参加する国際研究グループが発表しました。天の川銀河の巨大ブラックホールの姿をとらえたのは初めてで、銀河の成り立ちを理解する重要な手がかりになる成果として注目されています。国際研究グループに参加する日本の研究者が記者会見を開き、天の川銀河の中心の巨大ブラックホールではないかとされている天体を、世界6か所の電波望遠鏡をつないで観測した結果を発表しました。この天体は、「いて座」の方角に2万7000光年離れているということで、画像には、強い重力に引き寄せられて高温になったガスによって明るい輪のようなものが見え、その中央には、光が脱出できないために黒い穴のようになった「ブラックホールの影」が写しだされていています。研究グループは天の川銀河の中心に存在する巨大ブラックホールの輪郭の撮影に成功したとしています。これまでこの天体については、ブラックホールであれば、質量は太陽の400万倍ほどで「ブラックホールの影」の直径はおよそ6000万キロになると予想されていて、今回の観測結果はこれと一致するということです。この国際的な研究グループは、3年前に別の銀河にあるブラックホールを対象にして、世界で初めてブラックホールの輪郭の撮影に成功したと公表しています。銀河の中心にある巨大ブラックホールは、その銀河の形成に深く関係していると考えられていて、今回の成果は天の川銀河の成り立ちを理解する重要な手がかりになるとして注目されています。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm40458246