造兵閑話「造兵刀(工業軍刀)」中編

造兵閑話「造兵刀(工業軍刀)」中編

トーク:みのむし先輩尚、自分は肉声で話す事は大切だと思っているので、活舌の悪さなど聴きにくい点や言葉使いも悪いので御注意ください。又、中で話している事には、結構自分の勝手な思い込みや主義主張も多く、必ずしも一般論という訳ではありません。喧嘩になるのは嫌なので、まぁなまぬるい眼で観て頂ければ幸いです。工業刀身のカテゴリーになる軍刀「造兵刀」について話してます。前編は基本的な軍刀に関する説明が殆どでしたが、中編以降は造兵刀メインになります。造兵刀という名称は、造兵廠管轄下、兵器として製造されるようになる頃までは、明確な基準は無く、ざっくりと造兵廠で作られた軍刀を全て言っていたようですが、末期に名称が統一化された後の現代に於いては、又再びざっくりとしたカテゴリーになっているように感じたので切り込んでみました。造兵廠の職人が帳簿上の製造ではない作刀をした日本刀は、漢字で〇〇陸軍造兵廠と入り、その後に銘が入る。これを「造兵刀」と称している時代もありましたが、戦争末期に製造ライン及び下請け会社にて、95式軍刀の数倍のコストで量産された将校用の機械鍛錬刀身を造兵刀と称したのが最後です。当時の資料を見る限り、つまりこの段階で「造兵刀」という兵器名称になっていた訳で、ざっくりとしている訳ではないと言えます。最後の造兵刀は規格化され、製法こそ95式とは違いますが、無垢鍛ではない良質な工業刀身だったようです。名古屋と東京で量産され、結構な数が戦後美術刀剣指定されました。しかし伸鍛刀身の物もあるという説も混在しており、しかも昭和14年の段階で本鍛刀身よりも部分的に良好な強度を有する研究結果も出ており、必ずしも本鍛刀身だったという確実な証拠は有りません。謎が多い末期の造兵刀に関する話となります。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm40519743