【初音ミク】オウグルーム/killosky

【初音ミク】オウグルーム/killosky

ボカウォッチ楽曲祭夏2022参加作品2曲目です。illustration:みとう大爆発様 https://twitter.com/mitou110 ▼Twitter https://twitter.com/killosky000======================================Lyrics: どこまでも僕は、八月に嫌われた。今年も憂鬱が始まった。物臭を糾す残酷な季節。いつだって慣れるには短くて、受け入れるには長すぎる。 彩りの乏しさに気付かないように、君の浴衣姿に俯いた。どうしようもないほど、夏から逃げ出したくて、人よりも少し早く、クーラーをつけた。ずっと夏が嫌いで、夏を好きだと言える人が苦手だった。僕には八月の空は明るすぎて、 どこか後ろめたい気持ちになった。明日に込めた線香花火は、夏の重さに負けて弾けた。顔を上げてみたら、僕の光を掻き消す様に、大きな花が咲いていた。去年よりも少し、自分が嫌いになった。今年も憂鬱が始まった。失意さえ奪う、乱暴な季節。いつだって据わるには短くて、諦めるには長すぎる。愉しげな思い出に惹かれたくなくて、鳴らないイヤホンをつけ、誤魔化した。どうしようもないほど、灯に憧れていた。漂う青蛾に自分を重ねていた。ずっと夏が嫌いで、夏を好きだと言える人が苦手だった。僕には八月の音は大きすぎて、どこか寂しい気持ちになった。明日へ抱く祝詞は、祭囃子に紛れて消えた。窓を開けてみたら、僕の心を咎める様に、煤けた匂いがした。去年よりも少し、自分が嫌いになった。夜に救いを求めても、日脚は徐に延びていく。無為に日中を過ごしても、瞬く様に月は満ちて、欠けていく。何も変わらないのだと知りながら、伴わない計画を立ててみた。ささくれた心を宥める様に、灼けない肌にクリームを塗った。ずっと夏が嫌いで、夏を好きだと言える人が苦手だった。僕には八月の熱は強すぎて、何故か思いが萎んでいくのを感じた。明日を望む星座は、爛れた夏夜に揺らいで融けた。顔を上げてみたら、僕の痛みを寿ぐ様に一筋、星が流れた。今年もまた少し、自分が嫌いになった。どこまでも僕は八月に嫌われている。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm40745366