朗読 怪談「風呂供養の話」 田中貢太郎

朗読 怪談「風呂供養の話」 田中貢太郎

 播磨と但馬の国境に、僅か十数戸の部落があった。 明治15、6年比の秋のある日、一人の旅僧がやって来て、勘右衛門という猟師の家の門口に立って、一夜の宿を乞うた。 そして、翌日、どしゃぶりの雨になって、それがその翌日も続いたので、旅僧はしかたなく逗留することになったが、娘の千代は、日一日と旅僧になじんでいった。 そのうちに旅僧は、べつに先を急ぐ旅でもないから、どこか山の中に良い場所があるなら、庵を結んで、心静かに修行したいといい出した

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