#0 "唄"

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#0独り、佇んでいる。別に孤独が好きなわけではなかった。けど、一人でいるほうが楽だった。どうせ居場所なんてどこにもないし。ただそれだけのことだよ、多分。月が出てる夜は、部屋の電気が消えた窓からそれを眺めてた。窓はちょうど東側の空を向いていた。そのカーテンの内側に入って、窓枠に腕を伏せてぼーっとする。たまに、そうしたくなるだけ。そうしてると、なんだか少し寂しくなくなる気がするから。そんな気がしてる。夜遅くだけど、眠くならなかった。眠れやしないから、夜を更かしたかった。それにしても、本当に静かだ。人は皆寝静まってるから、何の音もしない。ただただ静か。その時間がなぜか好きだったりもした。うるさいこと、考えなくても済むから。うるさいこと、聞かなくて済むから。でもそうして夜が明けたら、また嫌な一日が始まっちゃうんだね。---------------------Lu Lu...遠い夢を見た 揺れて、浮いて、透けてゆくだけ眠れない夜 星を眺める微かに曇る 心が痛むねえ、お月様 聞いてほしいなわたしはなんでかなしくなるの?ねえ、お月様 聞いてほしいなひとりきりのこの唄を...靡く波音に揺られ涙、どこかへ流れてしまえ泣いて、腫らす 瞳ならきっと風が隠してくれるゆらゆら揺れるみずぼうしきっと明日が笑えなくてもまた今日と同じ空の下”夜”がわたしを包んでくれるから...かな......きっと.........------------------------一分遅れた、さいあく。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm40854995