海まで、/tokagie feat.音街ウナ

海まで、/tokagie feat.音街ウナ

今年社会人になった碧。試着で終えた夏服をしまっている最中、”熱海”と題したフィルムと目が合う。そこには忘れたい事と、忘れてしまった事。懷い出を辿りながら海を目指す。音楽:tokagie https://linktr.ee/tokagie ←楽譜offVo編集:ねんころ https://twitter.com/nencoro_otona 絵:はし https://twitter.com/hashibashi3 君と海岸線を走った 二人海岸線を走ったねえ、覚えてるから これで終わるなんて君と海岸線を走った 二人海岸線を走ったいつの間にか蝉語を聴かなくなって、瞬き一つで涼しくなった。咲いた火を看取れなかっただけが心残りの夏でした。 日常だけに囚われては、 湧き出る塩水に君さえも流してしまっていたみたい。束の間に過ぎた定時を見上げて紙切れ一つで海を目指した。揺れる電車に酔わされると窓側をいつも譲っていた。終点降りて目を凝らせば、温める塩水に君さえも錆びれてしまっていたことを懐い出す。 君のはにかんだ手を握って 照れながらこの坂を下ったねえ、覚えてるから これで終わるなんて君と海岸線を走った 二人海岸線を走ったいつの間にか商店街をくぐって建物一つない青になった。澄ましきれずに燥ぐ姿が子供みたく愛おしかった。階段降りて砂を踏めば、波打つ塩水に君さえも呑ませてしまって忘れたい。いつの日にか教えてくれた言葉それだけ一つ覚えになぞった。さよならを看取れなかっただけが 心残りの種でした。想い出だけに囚われては、 こぼれる塩水に君さえも流してしまって忘れたい。宵の間に染まる景色を見上げてもう何ひとついらないと思った。錆びた指輪を外しながら水平へ腕を振り上げた。離す寸前目を開ければ、溢れる塩水に君がふとこの場所で言っていたことを憶い出す。君と海岸線を走った、二人海岸線を走った。ねえ、覚えてるから。ここで分かったから。君がずっと愛してくれたこと、私まだ覚えてるから。海岸線を走った、一人海岸線を走った。ねえ、覚えてるから。私、忘れないから。君と海岸線を走った、二人海岸線を走ったことも、ここで初めて交わしたキスも、いつまでも愛していることも。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm41204029