ゼレンスキー氏、米連邦議会で演説 支援は慈善ではなく投資だと

ゼレンスキー氏、米連邦議会で演説 支援は慈善ではなく投資だと

ロシアの侵攻が始まって以来初の外国訪問で21日にワシントンを訪れたウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ホワイトハウスでジョー・バイデン大統領と会談後、連邦議会の両院を前に演説し、アメリカのこれまでの支援に感謝するとともに、支援継続を呼びかけた。ゼレンスキー氏は、ウクライナは「独裁との戦いの最前線」にあり、アメリカの支援が不可欠だと呼びかけた。「世界はあまりに互いに結びついて、相互依存状態にあるため、このような戦いが続いている時に、知らないふりをして安全でいるわけにはいかない」と述べ、「皆さんの資金は慈善ではなく、世界の安全保障と民主主義への投資」なのだと強調。「来年は転換点となる。ウクライナの勇気とアメリカの決意が、私たちが共有する自由の未来、自分たちの価値のために立ち上がる人々の自由を保証しなくてはならない、その転換点が来る」と見通しを語った。さらに、かつて独立戦争や第2次世界大戦で「勇敢なアメリカ兵が後退せず」戦い続けたように、ウクライナ兵は「このクリスマスにプーチンの軍隊を同じ目に合わせている」のだと述べた。ただし、ウクライナの現状は厳しく、訪米直前に訪れていた東部ドネツク州の前線バフムートでは「あの土地は一寸残らず血まみれ」だと強調。アメリカ国民のクリスマスのあいさつをした上で、ウクライナの人々は「クリスマスをろうそくの明かりで祝うことになる。その方がロマンチックだからではなく、電気がないからだ」とも述べた。最後にゼレンスキー氏は、バフムートで戦う兵士たちから託されたウクライナ国旗を披露し、アメリカの武器供与に感謝する現場の兵士たちの気持ちのあらわれだとして、ナンシー・ペロシー下院議長に渡した。今回のゼレンスキー大統領の演説は、1941年12月26日に米連邦議会で登壇した、当時のウィンストン・チャーチル英首相の戦時下演説にもなぞらえられている。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm41539720