存外わたしが生きる世界は美しいものでした。/初音ミク

存外わたしが生きる世界は美しいものでした。/初音ミク

第15回プロセカNEXT応募楽曲素敵なイラスト:小さなひよこ様twitter: https://twitter.com/tiisana_hiyokoInstagram: https://instagram.com/tiisanahiyoko?igshid=YmMyMTA2M2Y= ーーーーーーーーーーーーーーー「心の中の釦、されど冬は美しい」著: 齋藤比佐子不登校で家にずっと引き篭もっている少女、沙雪。唯一の親友、漓月が1年前に失踪してからより一層希望が見えなくなっていた。そんな中漓月の母親から渡されたのは、一冊のボロボロになった日記。漓月はあの時なにを考え、なにをしていたのか、その謎を解くため沙雪は漓月の日記に沿うように生活を始める。乾いた四畳半から飛び出した、ある少女のお話。「存外わたしが生きる世界は美しいものでした」ーーーーーーーーーーーーーーーーーー11月18日。今日の天気はよく晴れていてわたしの門出を祝福しているようだった。このごみみたいな部屋の空気は澄んでいて、吸い込めば肺が綺麗になるようだった。せっかくの誕生日だ。これぐらいじゃないと割に合わない。携帯を開くと姉からの電話が届いていた。昨日は寝落ちてしまったため出られなかったのだ。どうせ最期になるんだから電話に出たかった、とひとしお悲しくなった。咳をしながら起き上がった。ここは変わらないんだなって笑いながら、出かける準備をしようとしたけど、睡魔に負けて二度寝をした。しかしそれも飽きてきた頃、やっと起き上がって風呂に入り、2日分の汚れを落としていく。列車に乗る。一つ県を跨ぐと、窓の外は季節外れの雪景色で、冬ってこんなに早かったっけな、なんて思ったりした。学校終わりなのだろうか、高校生らしき人だかりが集団で乗ってくる。グループで固まり大声で笑い合う男子たち、2人でヒソヒソと話し合う女の子たち、青春ってこんな感じなのかな、なんて考えたり。やっと駅に着いた。2時間以上は列車に揺られてたかな。いつの間にか雪がみぞれに変わっていて、ただわたしはどっちも同じようなもんだと思うし、まあ、存外わたしが生きる世界は美しいものでした。ただその美しさはどうも、わたしが生きたい時には顔を出さなかったようだね。ああ、そうか!手紙でも書けばよかったんだな!どうせなら意外と世界は美しいかもよ!って伝えれば良かったな。でもしょうがないか。こうして飛び降りる前に気づいちゃったんだもんな。それじゃあね、またどこかで。#拝啓文學少年 #プロセカNEXT

http://www.nicovideo.jp/watch/sm41820918