烏の旗 / 花隈千冬

烏の旗 / 花隈千冬

その不吉の象徴は、「烏の旗」と呼ばれた。*** Story ***ある事件の前日、その場所には黒い旗があった。多くの人が見たそれは、事件を予兆しているようだった。そして、悪しき事象の前に黒い旗は必ず現れた。その不吉の象徴は、「烏の旗」と呼ばれた。*** Credit ***Music & Lyrics : 十竜  Twitter : @ToryuC マイリスト :  mylist/66748233 *** Lyrics ***事態の起こった日の陰に見た 一夜に渡った消息を手に怪訝と相した様相を知り 違えた地に足をおろした事態の前に人々が見た 黒い旗は突として現れ僅か先の事象を見据えて 奇矯な様の警鐘を打つ「烏が鳴いた」と人は例える 不祥を掬った象徴が立つ虚ろに溶けた旗はゆらめき 足の一つも残りはせずに固唾を飲んだ真夜中の裏 不吉と知った少年は云う「旗を奪って消せやしないか?」渦巻く様な狂騒に目を閉じた起こるはずの事態さ、避けられぬ未来さ、信じろとは云わないが――烏が掲げた旗を奪い去った得体の見えない存在に足掻いたのさ夜更けに荒げた陰が進む先に映し出した世界はとうに眩んだのさ事態の裏に知る者がただ 一途に旗を重ね掲げた奇怪な陰は不意に現れ 己の名を烏と示した事態の前、黒い旗はただ 人のいない街に靡いた遥か先の事象を捕えて 逃げる術を奪い去っていく未来を知った少年は今 烏の旗を壊して痛みに取って代わろうとしたのが その身を歪めてゆく擬態した象徴を討つのが 自らの目的と知らずに異端な遡行に目を閉じた今 全ての混迷を崩してく烏が掲げた旗を奪い去った未来に対をなす存在が見えたのさ夜明けに荒げた陰が進む先に映し出した世界はとうに眩んだのさ烏が掲げた旗を奪うことが全てを失う終末と知ったのさ――誰もが避けられない全ての時間を受け入れる前に身は崩れたのさ

http://www.nicovideo.jp/watch/sm41947735