【メイドインアビス】無題の二節とグロンゼ讃歌／京町セイカ【架空劇中歌】
- 2023/09/08 22:00:00 投稿
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「宛名のある手紙を書くなんてずいぶん久しぶりだ。お前がオースの街を離れてもう１０年になるが、その間に俺も月笛になった。一層から戻るのに吐くどころかクソまで垂れ流して失神したお前からすれば信じられないような話だろうが、本当だ。さて、早速だが同封した紙片を見てくれ。三層で大破して朽ちていた電報船から見つけたものだ。これは”楽譜”というものらしく、ハリマヨリ集の童謡にメロディーと伴奏を付けたものらしい。残念ながら俺にはさっぱりわからないが、お前が音楽とやらに興味を持っていたのを思い出したので送ることにした。オースで詳しいやつを探さない理由も伝えておこう。ここに書かれた言葉はハリマヨリ集とは少し違っている。それが気になっていて、他の探窟家にはまだ見せていない。俺はこれから五層まで降りいって、手掛かりを探そうと思っている。単独行になるから危険も大きいが、どうしても気になるんだ。もし解読できたら、オースまで来い。家にピアノを置いておくようにするから、聴かせてくれ。戻ったらまた手紙を出す。」オースの友人から１０年前に来た手紙。以降、彼からの手紙は届いていない。