添水のししおどし

添水のししおどし

枯山水の岩のおもてに一陣の古の東風が吹く弁天の琵琶の如くに琵琶法師の弾く琵琶がなる古今東西の響きあり苔むした石が岩となり滴る添水のししおどし山の彼方に雲が覆いし雨が降る野武士が刀を交えて殺しあう稲妻が走り稲穂の首が斬られる滴る添水のししおどし民の嘆きが貴様には聞こえるかホーホーと泣きわめき農夫の赤子が餓死した国は依然として米俵を求める滴る添水のししおどし欄間から光が番に差し込んだ畳の上では未亡人が這い寄る喪服の帯が解かれる口説かれる滴り滴り添水のししおどしばったんこ峡谷に山滴る荒々しい川が流るゝ草庵の縁側で世捨て人が万緑に帰すいまもなお雫が竹の径に零れゆく滴る添水のししおどしばったんこ

http://www.nicovideo.jp/watch/sm43002360